ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

柴田淳@GRAND CUBE OSAKA

Shibajun1003
(パンフレット表紙)
 ども、蠍一座龍生柴田組第一代目組員のゆうけいです。神戸にいながらツアー幕開けの神戸国際会館は突然の出張が入り無念の断念、幸い予備で大阪公演も取っておいたので、昨日行ってまいりました。組長やっぱり「ええ声~おかけんた風)」でした。ちなみにピーナッツの謎も解けてスッキリ!ヒントはピーナッツの形と前回公演のサブタイトル。

JUN SHIBATA CONCERT TOUR 2010 月夜PARTY vol.2
~だってピーナッツだもん~

Date: March 22th, 2010 18:00-
Place: Grand Cube Osaka

Jun Shibata (vo)

Makoto Aoyagi (p,kbs,sax)
Yuichi Togashiki (ds)
Hideki Matsubara (el b)
Takeshi Arai (g)
Daisuke Kadowaki (vn,viola,kbs)

Setlist: リクエストアカペラは「ナイショにしてね」と約束させられた曲がありますので伏せてあります、ご了承ください。

1: 美しい人
2: Love Letter
-MC-
3: うちうのほうそく
4: メロディ
5: かなわない
-MC-
6: 蝶 ~ instrumental
7: Medley; 虹~青の時間~人魚の声
-MC-
8: 白い世界
9: 月光浴
-MC-
10: 君へ
11: 雨
12: 君にしかわからない歌

EC
-MC-   
リクエストアカペラ: ????????
1: 花吹雪
2: なんかいいことないかな

 会場は大阪中ノ島にある国際会議場(通称Grand Cube)大ホール。前回は老朽化した大阪厚生年金会館でしたので席によっては音響が悪いところもあったのですが、今回はさすがに新しくて大きな施設だけあって音響は良かったです。大御所ベーシスト松原さんのエレベの低音も私には丁度良かったです。さすがにこのクラスのホールになると当日券もある状況でしたが、見渡した限りではほぼ満席でした。
 ステージは前回同様月夜の森をイメージしたセットで、今回は中央を広い目にとってあり、シバジュンが動きやすいようにセットされていました。ステージ向かって左にコンマスの青柳さんのキーボードとグランドピアノ、向かって右にあとの4人がかたまっている構成となっていました。

 コンマス青柳誠さんは昔ナニワエクスプレスにいた人で、拓郎のツアーで確かおみかけした事があります。前回ツアーのコンマス羽毛田さんはクラシック畑の方ですが、青柳さんはもちろんフュージョン、ジャズ寄りの方でサックスも吹かれるオールラウンダー。メンバー紹介時の話では「情熱大陸」関係のツアーで知り合って「凄い人がいる」と感激して今回のツアーをお願いしたそうです。期待にこたえて前回と随分違うアレンジで楽しませてもらいました。

 ベースの松原さんとドラムの渡嘉敷さんはもう説明不要の大御所ですね。前回に引き続きのサポートメンバーでシバジュンが全幅の信頼を寄せています。

 前回はストリングセクションを置いていましたが、今回は新メンバーの門脇大輔さん一人でバイオリン、ビオラ、キーボードを担当。エレクトリックにも強く、印象的なフレーズをギターに負けない音響で弾ける人材。以前紹介した甲斐よしひろツアーのクラッシャー木村さんのような存在と言えばいいでしょうか。この方もシバジュンが惚れこんでメンバー入りしてもらったそうです。

 ギターは前回の西海さんからあらいたけし(漢字分からず)さんに変わりました。シバジュンと同い年で誕生日も1ヶ月違い、ラーメンオタク、という紹介でした(笑。

 さて、定刻になり、柴田淳は前回のあっと驚くようなゴスロリファッションとは一転してシックなワンピースで登場。前回のようなウィッグも無し、綺麗な長髪をおろして、仙台で作ったというビーズの髪飾りが光っていました。ちょっと頬がこけていて、やつれたかな、と思うほど前回と印象が異なりました。今回のアルバム作成前に随分落ち込んだ時期があったのでその余波が残ってるんじゃないかと心配になるほどでしたが、一旦歌い始めるとハイトーンのクリスタルボイスは健在でホッとしました。以下、まだツアー中ですので控えめに紹介します。

 ちょっとフュージョン風のイントロが終わり一曲目がしっとりと始まりました。なるほどそうきたか、と思う間もなく「ゴーストライター」からのシングルカット曲に続きます。いきなりこの曲を持ってくるところにかなり心に期するものがあるんだろうな、と感じました。
 この曲を含めて新譜からは5曲、ギミックをつかった楽しい「うちうのほうそく」、「こんな曲ならいくらでも作れるのに結局一番人気」と豪語した「蝶」、自らロック・バラードと紹介した「雨」、本チャンの最後に持ってきた「君にしかわからない歌」、どれも良かったですがやっぱり一番人気の曲がよかったかな(笑。

 そのほかの選曲も前回とガラッと変えてきて、重複する曲は3曲だけでした(前回インストだけの曲を入れると4曲)。その中でも一曲だけネタバレさせていただくと「君へ」は2年前体調を崩した時に支えてくれた方への気持ちを込めて病院の待合室で作った歌で思い入れが強いのだそうです。そう聞いてから聴くと感情移入できて良い曲ですね。

 今回めだったのはロックやフュージョン風のアレンジ。先程述べたように弦に音量とダイナミズムをもたせたり、サックスを導入したりといった工夫が見られ、3曲連続でのメドレーでは特にロックを強く意識していたように思います。
 前回ももちろんエレクトリックセクションはあったのですが、羽毛田さんがコンマスと言う事で控えめな使い方でした。今回は先ほど述べたように青柳さんがコンマス、彼に白羽の矢を立てたのにはそれなりの思惑と決意があったようです。CDのライナーノート、今回の彼女のトーク、パンフのインタビューなどを総合すると、某イベントでとても情けない思いをしてどん底まで落ち込んだことをバネに今回はそう言うアレンジをしてきたのだと思います。

 その強い思いはファンとして受け止めねばいけないと思いますが、ロックとロック・アレンジは違う事を勘違いしていなければいいなとは思います。例えば今回は歌いませんでしたが「救世主」という曲を仕上げて彼女は「私もロックの曲を作れる」と自信を持ったようですが、あの曲は果たしてロックか?余計な御世話かもしれないけれど、40年以上ロックと付き合ってきたものとしてはそうは思いません。彼女の最大の個性にして最強の武器はバラードを歌いあげる「美しい声」、ロック風アレンジの合う曲もあればそうで無い曲もあるし、ロックの歌唱は彼女にはどう考えても向いていない、そのあたりをこれからもうまく使い分けてくれればなと思います。

 ちょっと私見が長くなってしまいましたが、もちろん今回のアレンジでもシバジュンのボーカルの良さは十分引き出せていたと思います。そして前回とうって変わってにぎやかにアンコールで締めてコンサートは終わりました。

 MCも前回と違って結構落ち着いてました。やはり前回は体調があまり良くなかったのかな?ただ、前もそうだったけど「ここ大阪だよね?」という語りかけが多かったのはちょっと不満。大阪人=にぎやかと言う硬直思考はやめてほしいな。
 アンコールでの恒例のリクエストアカペラはカラオケ大会(笑。とは言え殆どワンフレーズでしたが、一曲だけきっちりと歌ったのは、これは内緒にと言われてないのでネタバレしてもいいかな、懐かしの久保田早紀の「異邦人」でした。

 とにもかくにも今回も楽しませていただきました。月夜PARTY Vol.3も期待してます。サブタイトルはどうなるでしょうね?ちなみにDVDの背表紙にサブタイトルまできっちりと入れなければならないというビクターの内部規定へのささやかな抵抗だそうです(笑。

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