ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

2012

2012
はむちぃ: みなさまお久しぶりでございます、久々の映画レビューはローランド・エメリッヒ様の話題の大作「2012」でございます。
ゆうけい: ちょっと前に観たのですが、ハイチ大地震が起こってしまったために自粛しておりました。
は: ハイチの被災者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。さて本映画はマヤ文明が残したとされる暦が「2012年12月21日」で終わっているという人類滅亡説をもとにした作品でございますが。
ゆ: ノストラダムスの次はマヤ文明ですか、飽きもせずようやりますなあ。

『 2009年、アメリ
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
監督:ローランド・エメリッヒ 
脚本:ローランド・エメリッヒ、ハラルド・クローザー 
キャスト:ジョン・キューザック キゥエテル・イジョーフォー アマンダ・ピート ダニー・グローバー オリバー・プラット タンディ・ニュートン

不本意ながらリムジンドライバーとしてなんとか生計を立てている作家のジャクソン(ジョン・キューザック)は、離婚した妻の元で暮らす子供たちとイエローストーン公園にやってきた。ところが思い出の湖はすっかり干上がり、なぜか政府機関と思しき男たちが周辺を閉鎖していた。その後、彼はチャーリー(ウディ・ハレルソン)と名乗る怪しげなDJと出会い、もうすぐ世界が終わるなどと聞かされるが……。』

は: いやはや、なんとも壮大なスケールのパニック映画でございます、現代版「ノアの方舟」と申しましょうか。前田有一様が

『2012』には、人々がローランド・エメリッヒ(「デイ・アフター・トゥモロー」(04)、「インデペンデンス・デイ」(96)監督)に望むものがすべてある。彼の映画を好きな人なら、この秋必見の超大作である。

と絶賛されるだけのことはございますね。
ゆ: 私のいつもの言いかただと「金はかけたぞ喰らえこの野郎映画」となるんですが(笑。まあ、確かに映像は凄いし、こんなトンデモ映画に細かい文句をつけても仕方ないんですが、現代版「ノアの方舟」は大金を出せる者だけが乗れる所がなんともハリウッド資本主義的でございますな。

は: とは言え、その船のパスを持たないのに奮闘するアメリカの普通の一家族が物語の中心になるわけですが。
ゆ: 問題を抱えた家族が地球規模の厄災を乗り切っていく中で絆を取り戻していくと言うのもこういうパニック映画の常套手段なんですが、今回の家族は何ともはや、はた迷惑と言うか暴走しすぎと言うか(-_-;)。
は: 最後の方は実にマッチポンプ的でハラハラいたしました。
ゆ: こういうパニック映画の嚆矢である「ポセイドン・アドベンチャー」から連綿と続く

勇気を出して行動するものが正しい

というアメリカ的ヒューマニズムをエメリッヒが批判していると言えなくも無いんだけど、単純にハラハラドキドキの脚本を書きたかっただけな気もするな。その割には、この家族を中心としたストーリーは冗長で退屈だったし、やたらスケールのでかい話だけに

前半散漫、中盤ハラハラ、後半ドキドキ、終盤尻すぼみ

みたいな感じでしたな。

は: スケールが大きいと言えば、今回方舟を作るのが中国であったところが目新しゅうございますね。
ゆ: 何しろGDP世界第二位にのし上がろうとする国ですし、人件費は安いし膨大な労働力は酷使できるし、国家統制なら世界一の国ですから適役ですな(笑。
は: グーグルを撤退させられるくらいですからね(^_^;)。とは言え、本当に3年間も人類破滅という未曾有の危機を隠しおおせるもんなんでしょうか?
ゆ: アメリカと中国が組めばもう怖いもん無し(^_^;)、てな冗談はさておき、そこがエメリッヒ映画の魅力の「トンデモ」部分ですがな。
は: 真面目に考えたらこれだけの地球的規模の変動に世界中の科学者に気がつかれない筈が無いですものね。
ゆ: まあそれを言うならそれ以前の問題として惑星が直列しただけでそんな事が起こるはずもないんですけどね(笑。

は: という事でございまして、単純に映像を楽しまれたい方、突っ込めるところはいくらでも突っ込みたい方双方に、息つく暇を与えない映画でございます。
ゆ: まあ、イエローストーンが噴火する場面、ヒマラヤ津波に飲まれる場面だけでも観る価値はあろうかと思います。あれだけの厄災が起こってすぐに世界の空が晴れ渡るところはまあご愛嬌ということで。では採点を。

はむちぃ: 65点
ゆうけい: 51点

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