ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Soulbook / Rod Stewart

Soulbook
 スティングに続いてもう一人英国ロックの大御所のアルバムを紹介。ロッド・スチュワートの新作「Soulbook」です。咽喉の手術でさすがのロッキン・ロッドも声質・声量とも衰えてしまい、復帰第一作の「Human」(これはいいアルバムだったと思います)以降はアメリカン・ソングブック・シリーズのような、妙に老成したカバーものに活路を見出して、それなりに成功していました。しかし私は余りそんなロッドは見たくないもので、しばらく彼から離れていましたが、さすがにこれにはやられました(笑。ソウルの名曲集なんです。彼自身がライナーノートの冒頭に

This is the album I have waited my whole life to record.

と記しているように、昔からソウルはロッドの十八番だったんですよね。有名なところではジェフ・ベック・グループの「Ol' Man River」とか、後年ジェフと録音した「People Get Ready」とか。

1. It's The Same Old Song 
2. My Cherie Amour Featuring Stevie Wonder
3. You Make Me Feel Brand New Duet with Mary J. Blige
4. (Your Love Keeps Lifting Me) Higher And Higher 
5. Tracks Of My Tears Featuring Smokey Robinson
6. Let It Be Me Duet with Jennifer Hudson
7. Rainy Night In Georgia
8. What Becomes Of The Broken Hearted
9. Love Train
10. You've Really Got A Hold On Me
11. Wonderful World
12. If You Don't Know Me By Now
13. Just My Imagination

 このライイナップを見ていただくとわかるように、サム・クックオーティス・レディングJBジャッキー・ウィルソンテンプテーションズフォー・トップススタイリスティックスと、どの曲をとっても私たち日本人でさえ誰もが一度は耳にした事のある超有名曲ばかり。

 再び彼自身のライナーを読んでみると、これらの曲は彼がやせっぽちの貧乏なティーンエージャーの頃、北ロンドンの片隅で唯一の財産と言っていいオンボロのラジオから流れていた曲ばかりだそうです。まさしく清志郎の「トランジスタラジオ」の世界ですな。

 これらの有名曲を彼独特のハスキーボイス(Humanの頃に比べると随分回復していますね)である時は軽く流し、ある時はじっくりと歌いこんでいます。そしてロッドだからこそ対等に渡り合える超豪華ゲストが4人。そのうち二人(S.Wonder, S.Robinson)はなんとオリジネイターなんですからたまりませんね。そして二人のDiva、M・J・ブライジ、J・ハドスンの歌唱も素晴らしい。バックもR・パーカー・Jrをはじめ、手練のミュージシャンががっちりと固めています。

 まあ、もういい加減カバーで稼ぐのはやめにしてフェイセズの再結成に参加してよ、という声もあるのは重々承知ですが、それにしてもこのカバー集は別格。さすがロッド!と久しぶりに涙しましたよ、もう降参です。全ての洋楽ファンに聴いて欲しいと思います。

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