ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

DOROTHY / 鬼束ちひろ

DOROTHY
 私が個人的に「迷走する天才、鬼ちゃん」と呼んでいる鬼束ちひろの復帰二作目です。あれだけ復帰を待ち望んでいたのに全くレビューしないのはどうした事か、ツアーをドタキャンされた恨みか?と言う声があちこちから聞こえていたので、やってみます(笑。
 ちなみに復帰第一作LAS VEGAS は聴くのが辛いアルバムでした。映画「ギルバート・グレイブ」を意識したという一曲目「Sweet Rosemary」でとても良い雰囲気で始まるものの、その後が続かず。。。楽曲は今一だわ、声量が落ちてるわ、アレンジはJ-POPだわで、あのコンディションで録音させる周囲スタッフにも腹が立ちました。今でも「Sweet Rosemary」「Magical World」くらいしか聴きません。さて、二作目は如何に?

1. A WHITE WHALE IN MY QUIET DREAM 
2. 陽炎 
3. X 
4. ストーリーテラー 
5. STEAL THIS HEART 
6. I Pass By 
7. 帰り路をなくして 
8. Losing a distance 
9. ラストメロディー 
10.  
11. VENUS

 如何に?と言っても全11曲中5曲がシングルで既発売(カップリングの9も含める)ですので大体想像はつきますよね。なお、リンク先は公式のPVです。さすが迷走する天才、毎回趣向を凝らしているもののちょっとひいてしまう映像が多いです。特にこのアルバムに先駆けて発表された5「Steal This Heart」のPVではバンドの面々と次々にキスするもんでネットニュース欄まで賑わしてしまいました。

 さて、これだけシングルが入っているとアルバムとしての統一感が失われがちなものですが、それがそうでもない。アルバムにかける熱意が全体を支配しており、最後を決意表明と思える大作「Venus」で締めくくっているところに、復帰した頃より気力がかなり充実して来ている事を感じました。勿論「」あたりからプロデュースを手がけている坂本昌之氏の貢献も大きいとは思いますが。ちなみに坂本さんと言えばシバジュンですね。坂本さんも扱いにくい人を上手く御するもんですなあ(苦笑。

 声量・歌唱力も戻ってきてるように思います。特に全盛期を髣髴とさせる鬼束流バラード「陽炎」は素晴らしい。このアルバム随一のキラー・チューンだと思います。PVはちょっと怖いけど(^_^;)。

 唯一の問題は例の「Steal This Heart」でしょうか。躁状態になると声まで変わるのか、とても鬼ちゃんの声には聞こえません。ちなみにまことさん情報によると彼女が吊り下げている(敢えて弾いているとは言わない)ギターはラウドネス高崎晃モデルだそうです。

 私なりに五作を採点すれば、脅威の天才現るとJ-POP界を震撼させた「インソムニア」を100点として、

This Armor」 95点
Sugara High」 85点

Las Vegas」 50点
DOROTHY」 75点

と、再上昇傾向にはなってきていると思います。とは言っても先の全く読めない「迷走する天才」ですから、今後どうなるかは全く予測がつきませんが。。。

 最後にお願いです。私はiTunesからDLしたためAMAZONリンク先に記してあるDisc2「DOROTHY」をまだ聴いていません。ご存知の方は感想などコメントいただければ幸いです。

鬼ちゃんはこれからだ!と思う方はポチッとお願いしいますm(__)m

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