ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

my Classics! / 平原綾香

my Classics!
 平原綾香の新譜で、全編有名なクラシック曲のカバーとなっています。ただ、常連のオーディオファイル、クラシックファイルの皆さんには申し上げておかないといけないことがあります。それは本アルバムがあくまでも「ジャパニーズ・ポップス」のアルバムであるということです。彼女がベルカントを披露するわけでもないし、バックが室内楽やオーケストラで統一されているわけでもありません。エレキもシンセも普通のJ-Popの如く随所に使われています。その上で楽しめるアルバムになっているかどうかですが。。。

1. pavane~亡き王女のためのパヴァーヌ
2. ミオ・アモーレ
3. カンパニュラの恋
4. ロミオとジュリエット
5. シェヘラザード
6. Moldau
7. 仮面舞踏会
8. AVE MARIA
9. 新世界
10. シチリアーナ
11. ノクターン
12. Jupiter

『全曲クラシックをカヴァーしたアルバム。どこかで聴いた親しみのある旋律に敬意を込め、新しい解釈で世界観を表現。シングル「ミオ・アモーレ」「新世界」はもちろんのこと、クラシックカヴァー曲の草分けとして名高い「Jupiter」と、ドラマ「風のガーデン」主題歌としてヒットした「ノクターン」を同一アルバムに収録。さらに、「アンケート:平原綾香に歌ってほしいクラシック曲」での人気曲をカヴァーした楽曲も収録。オリジナルアルバムとしても、平原綾香のクラシックカヴァーベストとしても必聴の名盤がここに完成。』

 正直言ってかなり退屈ですね(苦笑。AMZONの評価で言えば☆1~2個といったところがせいぜいでしょう。どの曲もあまり変わり映えしない歌唱法であるとか、クラファンが聴けば怒り出しそうなアレンジであるとか、「ファンのリクエスト」が多いという大義名分に甘えたスタッフのこの程度のごまかしは効くだろうという姿勢がミエミエです。
 よく言えばクラシックに興味を持ってもらいたいと言う姿勢かもしれませんが、まあこれを飽きずに最後まで聴きとおせるのは余程の平原ファンなんでしょう。敢えて聴ける曲を挙げれば「シェラザード」「モルダウ」くらいでしょうか。

 コンサートで聴いた彼女の歌声はそれなりに声量も歌唱力もあるのでアイデア次第ではもっと魅力的なアルバムが作れると思うんですけどね。大体から彼女は洗足音楽大学といってもジャズ・サックス専攻ですし、お世辞にもクラシック向けの声質とは言い難い。じゃあ何故ファンなんだと言われそうですが、私が好きになったのは「明日」という曲だったんで、「ジュピター」ではない。だからカバーも本作よりは「From To」の方がずっといいと思う。考えてみれば「ジュピター」でデビューした事が今頃足枷になってる気がしないでもないですね。

 前作「Path Of Independence」のタイトル曲で吹っ切れた自分を語り、「Ave Maria」の中で「死ぬまで音楽と共に生きるためにどうか私に力を」と歌っていますが、それならばこれを区切りにクラシックの安易なボーカル曲化はほどほどにして、また新たな道を模索して欲しいと思います。

 というわけで今回はHPで試聴の上、iTunes StoreからのDLにしました。近々iPod補強作戦を実行する予定なので、試聴ソースにも使ってみるつもりです。補足ですがAve Mariaのミュージック・クリップがついていました。

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