ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

初恋 / 四角佳子

初恋
 普段AMAZONHMVからメールが来てもヘッドラインだけ読んで片っ端から消していますが、先日「四角佳子(よすみけいこ)」の名前を見つけた時はさすがに腰を抜かすほど驚きました。おまけに「待望のファースト・アルバム」、、、えええええっ?、まさにタイムスリップ感覚でした(笑。
 ご存知ない方のために説明しておきますと、通称「おけい」さん、六文銭のボーカリストです、と言うよりは吉田拓郎の最初の奥さん、と言ったほうが分かりやすいですかね。当時は美貌と美声で知られていましたので、結婚を機に引退された時は惜しむ声がしきりでした。拓郎がその責任を取って「新・六文銭」に参加したくらいです。後にも先にも拓郎がバンドメンバーになったのは、多分この時だけでしょう(Kinki Kidsとの企画バンドは別にして)。
 2000年に及川恒平のソロ・ライブに小室等とともに参加したのがきっかけで3人で2003年に「まるで六文銭のように」としてバンド活動を再開されていたそうです。そしてこれが初のファースト・アルバムとの事、ご本人とこれも拓郎人脈で元猫の常富喜雄の二人がプロデュースしています。

1. うれしくて
2. 初恋
3. ホワンポウエルの街
4. 春の風が吹いていたら
5. 私の青空
6. かざぐるま
7. 君のために
8. 幸せになれる天才
9. しずかな雨
10. 旅の途中
11. インドの街を象にのって
12. ささやかでも愛の歌

 もう一曲目のイントロからシンプルなフォーク調アレンジであの頃へタイムスリップさせてくれますね。でも彼女の声が聞こえた来た時はちょっとキーが落ちたな、と思いました。もう40年近くたっていますものね。でも間違いなくおけいさんの声です。優しくて包んでくれるような暖かい感じはそのままです。

 どの曲も安心して聴ける、所謂癒し系の歌ばかりです。その分やや単調で、真剣に聴き通すには余り向いてないかもしれませんが、ピックアップして聴いたり、BGMとして流しておいたりする分にはとても良いと思います。
 私の世代ですとピックアップするならやはり彼女の引退前のセルフカバーでしょうね。まず六文銭からは11の2曲(「キングサーモンのいる島」収録)、特に「ホワンポウエルの街」はとてもいい曲ですし、アレンジも良いです。

 そして白眉はやはり、吉田拓郎の名作「伽草子」でデュエットしていた名曲「春の風が吹いていたら」でしょう。やっぱり聴くと胸が熱くなります。久しぶりに「伽草子」も引っ張り出してみました。この曲の一曲前が「長い雨の後に」、吉田拓郎が柳田ヒロのピアノだけをバックに赤裸々に当時の心情を吐露した泣ける曲です。

僕のそばに 妻がすわる
傷だらけの 心ひらき
長い雨はもうすぐ終る
僕たちは肩をよせる

この詩の妻とは「よしだけい」、つまりおけいさんです。拓郎の病が癒えて、二人で「春の風が吹いていたら」をカバーしてくれる日が来たら、と願わずにいられません。

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