ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ゆうけいのお気に入り記事ベスト10

Einstein2
 5周年記念企画として前回お知らせしましたように、1300近く書いてきた記事の中で個人的に愛着のある記事を10個選んでみました。あくまでも「愛着がある」というのが評価基準ですので、文章の完成度ですとか、反響の大きさですとか、対象物自体の評価ですとかは全く考慮に入れていません。ですから意外に思われる記事も多いかと思いますが、思い出して楽しんでいただければ幸いです。
 ちなみに冒頭写真は番外ですが、今でも結構笑えるので取り上げてみました。2005.11.08の「アインシュタインだフォー」と言うおバカな記事です。nemotaさんに倣って遊んでみたんですが、お笑い界の栄枯盛衰もこうしてみると速いですね(笑。ちなみにリンク先をクリックしてみたら驚くべき事にいまだに遊べるようですので興味のある方はどうぞ。
 ではまいりましょう。

次点: T.REXのアナログ盤復刻 (2007.03.24)
 先ず各カテゴリーから数個ずつセレクトして4-50個リストアップし、それを20個程度にまで絞るのは簡単だったんですが、そこから10個に絞るのは少々辛かったです。その段階でこのブログのメイン・テーマとも言える音楽・映画・ライブのレビューの殆どが脱落してしまいました。どんなに素晴らしい作品でも、書く段階になると客観的評価のため一旦冷静になってしまい、思い入れの部分が若干薄れてしまうのでしょう。
 そんな中でもこのT.REXの記事は結構マーク・ボランに感情移入してウェットな記事になっていますね。まことさんのコメントも嬉しかったです。

第10位: バリ紀行(1)バナナフィッシュに最適の日(2006.03.22)
Tulamben3 さて、10位から始めましょう。旅行・ダイビング分野で先ず思い出すのがこの記事です。バリ旅行の2日目で、この日は息子と二人でのんびりダイビングできで楽しい一日でした。ダイビングがままならない今から思い返すと、おそらく我が人生最良の日ベスト10のうちの一日だったと思います(笑。
 J.D.サリンジャーの「バナナフィッシュに最適の日」が入っている「ナイン・ストーリーズ」を旅行前に息子が私に貸してくれたのも、中島らもがよく言っていたバリという島の持つ魔力だったのかもしれません。だって息子から私に小説を貸してくれるなんで未だかつて無かったですもん。。。そう言えば最近キンタマーニ・コーヒー飲んでないな(笑。

第9位: 10の語られなかった人道的危機(前) (2006.04.19)
 政治的話題や自分の職業に関する話題は全く取り上げないというポリシーで始めたブログなんですが、大震災の事についてポツリポツリ書き出したり、高校野球の暗黒面について悩んだりしているうちに、そのポリシーも徐々に氷解していきました。そして一日閲覧数300程度の弱小ブログであっても、地道に情報を発信していけばバタフライ・イフェクトが起こる事もあるのではないかと思い始めた時期でもありました。
 この国境無き医師団の報告をブログ上にレポートする事については「偽善」とか「ポーズだけ」とかいう言葉も脳裡をかすめ、アップすべきかどうか本当に悩みました。しかし幸いな事に皆さんに好意的に受け入れていただき、また、アクセス解析を見るとこのシリーズは結構多くの方が読んでくださっており、今では思い切って書いてみてよかったのではないかと思っています。

第8位: アメリカの風景:ホイットニー美術館展 (2006.05.04)
 美術展巡りもすっかり本ブログの恒例記事になっていて、その都度褒め倒していますが(笑、心の底から感動して動けなくなってしまった経験は本当は二度だけです。佐伯祐三の「人形」を初めて見た時と、この記事のロス・ブレックナーの「カウント・ノー・カウント」でした。美術館からの帰路、この感動をどう文章で表現していいのか、ずっと思いをめぐらせていた事を今でも鮮明に覚えています。
 お見せできないのが残念ですが、図録を写真に撮ってもこの作品の凄さは伝わらないと思います。さりとて、実物を見ていただければ誰でも感動できるかというと、それも保証の限りではありません。極端な言い方をすれば、巨大なキャンバスに幾つもの穴が開いているだけの作品ですからねえ。アートとは本当に不思議なものだなあと思います。

第7位: 幻影の書 / ポール・オースター(柴田元幸訳)(2008.11.06)
 この記事の冒頭にも書いてありますように、「数年前、このブログを始めた時に文学関係ではこの本の邦訳レビューを書けたら本望だ」と思っていました。その記事をベスト10に入れないわけにはいかないでしょ(笑。まあ冗談はともかく、記事を書き上げた時は感無量でした。今回のベスト10の中では一番最近の記事ですのでさすがに文章の完成度も一番高いように思います。自画自賛ですが(^_^;)。

第6位: 蒼天賦 / はむちぃ独唱 (2006.04.29)
Bluesky 歳時記シリーズで駄句をひねってはおりますが、実はこのぬ~ぼ~とした詩が一番好きなんですよ。この詩を作った経緯を紹介しますと、ある晴れた春の日に緑道をジムに向かって歩いていて、桜が綺麗に咲いていたのでこれを写メしました。真っ青な空に走る一本の筋雲も写しこむ事ができました。と、なんとなく

「時は春 花のころ かぐわしき 風わたる 天蓋に ひとすじの 白い雲」

てな五五調が頭に浮かんできたんです。何となく漢詩の日本語読みみたいだな、じゃあMade In Chinaのはむちぃ君に捧げるか、てなわけで水泳している間中考えて、帰ってから急いで草稿を下書きしたのを覚えています。

 振り返ってみて驚いたんですが、ここまでの五記事のうち実に四記事までが2006年(平成18年)3月~5月に集中しています。心身ともに好調でブログを書く事が本当に楽しい時期だったんだなあとあらためて思います。

第5位: Avanti! / Giovannni Mirabassi (2) (2008.03.03)
Pinochet リクエスト企画から一記事だけ選ぶなんて不公平じゃないかと言われそうですが、このAvanti!」第2回13あるリクエスト企画記事の中で唯一本当に楽しみながら書けたので強く印象に残っているんです。
 もともと歴史の勉強は好きだったので、リクエストいただいた時点でこのアルバムの写真を全部解説してやろうという意気込みに燃えてました。だからギャグを入れ込む余地も無いくらい突っ走ってますね(笑。さすがに後半、つまり(3)はちょっとバテてますが、この回は(自分で言うのもなんですが)会心の出来だったと今でも思います。

第4位: わかぎゑふさんのコメントに泣く (2004.08.03)
 最近の忌野清志郎氏に至るまで、訃報記事も数多く書いてきました。自分がそういう歳になってきたんだからある程度仕方が無いと割り切ってはいますが、それでも書くのは辛いです。だからいつしか、なるべくサブタイトル(現今日の一言)で済ませるようになっていましたが、それでも記事でせずにはいられない訃報もあるわけです。アクセス記録を見ますと、松原みきさん、カート・ヴォネガット氏の記事などは今でもよく読んでいただいているようです。
 そして本ブログで初めての訃報記事がこの記事だったと思います。キーボードを叩いていてこれ以上泣いたことはないというくらい泣いたのは、この記事が最初で最後です。
 中島らも
が亡くなったのは私が沖縄にダイビングに出かけている最中でしたし、旅行前から大分悪いということは知っていたので、ニュースで知った時点ではああやっぱり駄目だったか、という淡い感慨しか湧きませんでした。でも時間が過ぎていくにつれじわじわと悲しみが襲ってきて、リリパット・アーミーのHPにわかぎゑふさんがコメントを公開された時に頂点に達しました。わかぎゑふさんも悲しみが頂点に達し涙を流したのは死後しばらくしてからだったそうです。その当時の記事にはコメントは抜粋していませんでしたので、今回少しだけ改訂しました。今でもわかぎゑふさんのコメントを読むと涙腺が緩みます(しんみり。

 さて、気を取り直していよいよベスト3です!先ず、第3位は!?

第3位: 海原チイ山登場 (2005.06.25)
Kaibarajpg 3位がこれかよって言わないで(^_^;)。漫画・美味しんぼ終了とともに幕を閉じたお絵描きシリーズですが、一番思い出深いのがこの「海原チイ山登場」です。美味しんぼ海原雄山北大路魯山人を下敷きにしていますので思い切り魯山人ネタで遊んでいますが、勿論尊敬していますので失礼の無いように、最後ははむちぃ君に粋な計らいを見せてゆうけい君をぎゃふんと言わせております(笑。ゆうはむ漫談に手応えみたいなものを感じたのはこの作品が最初だったと思います。

では第2位!

第2位: To Kill The Child Part-2 (2004.09.05)
 おそらく殆どの方は覚えてないか知らないでしょうね。ブログを始めて間もなく、初めて産みの苦しみを味わったのがこの記事だったので今でも鮮烈に記憶に残っているんです。
 日本と違って積極的に政治的発言をする海外のミュージシャン達ですが、当時はブッシュ政権のイラン侵攻に集中砲火を浴びせていました。そのうちの一人が元ピンク・フロイドロジャー・ウォーターズでした。彼は自身のHPに新曲「To Kill The Child」「Leaving Beirut」をフリーで公開したのですが、何れもブッシュを激しく非難する内容でした。今でこそ新曲をネット上にフリーで公開するミュージシャンは多いですが、彼はその先駆的な存在であったと思いますし、歌詞も極めて先鋭的でした。「Leaving Beirut」には

「ジョージ、ジョージ、貴様のテキサスの子供時代のくそ教育が今のお前を生んだのか」

なんていう、直截的で過激な歌詞も含まれていました。一方、衒学的修辞を並べて難解だったのが「To Kill The Child」という曲。これを訳してみようとしたからさあ大変。今見ても満足な日本語にはなっていませんけれども、これが限界でした。ちなみにもうHPでは見られません。興味のある方は、今回この記事のコメント欄にLyricsを掲載しておきましたので、チャレンジしてみてください。

 さて、お気に入り第1位は!?

Nighttrain

第1位: あけてくれ! (2004.12.06)
 えっ?、と思わず脱力しておられる読者の皆さんのお顔が目に浮かぶようです(笑。でも、好きなんですよねえ、この記事と写真。。。仕事が終わって帰宅する途中、某駅の傍の踏み切りの前でじっとシャッターチャンスを狙うこと30分くらい、やっと撮れたのが記事の2写真(勿論後で加工してあります)。
 ちなみにこの記事の日付を見てください。12月ですよ、寒かった~、バカですね、ホント。

 というわけで如何でございましたでしょうか、お気に入りベスト10、やっぱり始めてから3年間くらいが楽しかったんだなあと思います。そしてまた、思い入れが深まるにはある程度の年月も必要なのだろうとも思います。ですからまた何年かすると変わっているかもしれませんし、そうなるようこれからも思い出に残るような記事を書ければいいなと思います。はむちぃともども今後とも応援よろしくお願いします<m(__)m>。