グルジア生まれでイギリス在住の歌姫Katie Meluaの初ライブアルバムがリリースされました。エリザベス女王の前でも歌った出世曲「The Closest thing To Crazy」を収録したデビューアルバム「Call Off The Search」、「Nine Million Bicycles」の大ヒットを産みながら日本では発売されなかった「Piece By Piece」、拙ブログでも以レビューした3rd albumの「Pictures」の過去3枚からのヒット曲を中心に、珍しいグルジアのフォークソングや、なんとJanis Joplinのカバー等全19曲、CDの収録時間ぎりぎりまでたっぷりと聴かせてくれます。
1. Piece by Piece
2. Lilac Wine
3. Kviteli Potlebi (Yellow Leaves)
4. My Aphrodisiac Is You
5. Crawling Up A Hill
6. Mary Pickford
7. Blues In The Night
8. If You Were A Sailboat
9. Ghost Town
10. Perfect Circle
11. Spiders Web
12. Toy Collection
13. Scary Films
14. Mockingbird Song
15. The Closest thing To Crazy
16. Nine Million Bicycles
17. On The Road Again
18. Kosmic Blues
19. I Cried For You
Henry Spinetti(ds)
Tim Harries (b)
Luke Patashnick (g)
Jim Watson (p)
Luis Jordan (perc, g)
Grank Gallagher (keys, vn, pipes)
recorded live at the O2 on Nov 8th, 2009
produced by Mike Batt
2009, Dramatico
バックバンドは6人、結構上手いです。残念ながら育ての親のマイク・バットはプロデュースに専念しているようです。
さて、ケイティですが、エレクトリック・ギター一本で歌いだす1からもう既に大物の風格が漂っています。さすがクイーンと共演して臆せず堂々と歌っていただけのことはあります。
スローなナンバーから結構ハードなナンバーまでまで幅広く歌いこなせる歌唱力・声量はさすがですが、やはり持ち味・最大の聴かせ所は1、8, 15, 16、19などの大ヒットしたバラードでしょう。時には言葉をかみしめる様にじっくりと歌い、時には軽く流し、時にはちょっと声を裏返し、時にはビブラートを効かせスキャットを入れたりと、ライブならではのフェイクを自在にいれつつ歌いこむそれらの歌にはちょっとジーンと来ますね。
グルジアのフォークソングの3もほのぼのとしますが、MCで「Georgian」と発音しているので、アメリカのジョージア州の民謡か?と勘違いしそうになりました(笑。グルジアもGeorgiaなんですね。
さて、そのアメリカの生んだ偉大なシンガー、ジャニス・ジョプリンの「Kozmic Blues」や如何に?静かでスローな導入部からして違和感がありますが、まあなにしろ声が綺麗過ぎるし上手すぎます(笑。彼女はエラ・フィッツジェラルドやエヴァ・キャシディのファンで歌唱法も参考にしている事は以前のレビューでも書きましたが、さすがにジャニスの真似は難しく、ケイティ節で処理するしかなかったんでしょうね。
バックの演奏が現代版Full Tilt Boogieっぽい結構良い感じを出しているので、余計に惜しいです。今回聴いた限りではしばしば比較の対象となるノラ・ジョーンズの方がカバーは上手いですね。
とは言えまあそれも贅沢な注文で、ケイティ・ファンには文句なくお勧めできますし、初めて聴かれる方にも彼女のベスト集としてお勧めできるアルバムです。録音もライブとしては良好の部類に入ります(輸入盤)。なお、CDの収録時間の制限の関係で入れられなかった下記の3曲はオフィシャルHPからダウンロードできるそうです。
Thank You Star
Two Bare Feet
Spellbound
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