ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Raising Sand / Robert Plant and Alison Klauss

Raising Sand
 元Led Zeppelinのボーカリストロバート・プラントとブルー・グラスの歌姫アリソン・クラウスの共演アルバムです。二人とも好きなシンガーですから当然ながらフェイバリット・アルバムではあったのですが、まさかColdplayの「Viva La Vida」をさしおいて本年度第51回グラミー賞最優秀レコード賞最優秀アルバム賞の2部門を含む計5部門を獲得するとは思っていませんでした。そんな凄いアルバムなのかなあと最近良く聴きかえしているのですが、華やかさとは程遠い典型的な「渋い」作品です、やっぱりグラミーは「アメリカ」のお祭りなんだなあと思いますね。

1. Rich Woman 
2. Killing the Blues 
3. Sister Rosetta Goes Before Us 
4. Polly Come Home 
5. Gone Gone Gone (Done Moved On) 
6. Through the Morning, Through the Night 
7. Please Read the Letter 
8. Trampled Rose 
9. Fortune Teller 
10. Stick with Me Baby 
11. Nothin' 
12. Let Your Loss Be Your Lesson 
13. Your Long Journey

 いきなり伝説的シンガー・ソングライターDorothy LaBostrieR&Bナンバー「Rich Woman」からフィル・インしていくこの感じはまさしくプロデューサーのTボーン・バーネットの世界ですね。もちろん彼のギター以外にもマーク・リボーノーマン・ブレイクと言った気心の知れた名手を配していますし、所謂オルタナ・カントリーの好きな方にはたまらない曲の連続です。ローリング・ストーンズがカバーして大ヒットした「Fortune Teller」などを選曲するところなんか思わずにやりとしてしまいます。

 Zeppロバート・プラントがカントリーを、と驚かれる向きも多かったようですが、もともとZeppはカントリー志向が結構強かったですし、Zepp信者にはむしろ違和感は無いんじゃないでしょうか。例えばZeppでもPqge and Plantでも取り上げている「Gallows Pole」なんかがそうですよね。そのPage and Plantの頃に比べても、彼の声量やキーは随分落ちているのが寂しいですけれど、でもそれがかえってカントリーっぽい渋さに合っているとも言えます。

 アリソン・クラウスの方はまさにストライクど真ん中の分野ですから安心して聞いてられますし、むしろもっと彼女の比重を増やして貰いたいくらいです(笑。ヒットした「Gone Gone Gone」のデュエットも良いですが、「Please Read The Letter」でのフィドル、「Fortune Telller」のハミング・スキャットなどの技も強く印象に残りました。ロバートも良いパートナーを見つけたもんです。

 じゃあ、グラミー賞5部門が頷けるかと言えば、繰り返すようですが

「地味で渋い」このアルバムがねえ、へぇ~~~

という印象が否めません。「おおっ、あのゼップのプラントがわが国のカントリーを!」ってな感じでやっぱりネーム・バリューの大きさがものをいったんじゃないでしょうか。このアルバムがこれだけの評価を受けるのなら、マーク・ノップラーエミールー・ハリスの「All The Roadrunning」なんかもっと評価されて良いんじゃないかなあ、と思うのはエミールー・ファンの僻みでしょうか(笑。

 ちなみにロバートとアリソンのお二人が良い雰囲気を醸している白黒写真はパメラ・スプリングスティーンが撮っています。そう、通称パム、ブルースの妹さんですね。

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