ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

And Winter Came... / Enya

AND WINTER CAME
 「今年を振り返る」音楽編が終わったばかりですが、今日はクリスマス・イブという事で、それに相応しいアルバムを紹介してみましょう。と言ってももう皆さんご存知かと思いますが、Enyaの久々の新譜「And Winter Came...」です。

1. And Winter Came... 
2. Journey of the Angels 
3. White Is in the Winter Night 
4. O Come, O Come, Emmanuel 
5. Trains and Winter Rains 
6. Dreams Are More Precious 
7. Last Time by Moonlight 
8. One Toy Soldier 
9. Stars and Midnight Blue 
10. Spirit of Christmas Past 
11. My! My! Time Flies! 
12. Oiche Chiuin (Chorale)

 約3年振りのアルバムということですが、まあ彼女にしては短いスパンで出してきましたね。ジャケットを見た時にはクリスマス企画用のアルバムかと思いましたがさにあらず、立派な新譜でした。AMAZONの日本盤の解説を読むと、最初はクリスマス・アルバムとして企画が立ったようなのですが、やはりニッキー・ライアンとの不動のコンビによる完全主義路線は微塵も揺るがないようで、途中から完全なニューアルバムを目指して路線変更したとの事です。まあそれでも「聖しこの夜」で終わるところなどは当初の企画の名残を残していますね。

 エンヤ・サウンドと言えばケルト音楽に根ざした美しい旋律、清らかな歌声、ミルフィーユのように丁寧に積み重ねられたシンセサイザーとリバーブを効かせたボーカルの多重録音などがあげられると思います。今回は幾つかのアレンジや11曲目のエレキギターソロなどの楽器導入で少しばかり新路線かなと思うところもないではないですが、それでも上記の特徴は全て踏襲されており、エンヤ・ファンには安心して聴けるアルバムとなっています。

 個人的には「The Memory of Trees」が彼女のピークだったと思いますし、頑固なまでに自らの音を守り続ける姿勢は言い換えればマンネリだとも言えますが、ケルト・ファン、エンヤ・ファンならこのアルバムでクリスマスを過ごせば幸せな気分になれます。そう言う意味ではやっぱり優れたクリスマス・アルバムですね。きっとエンヤ命の傳先生も今晩(か明日)ノーチラスで聴いておられるのではないでしょうか。