ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust / Sigur Ros

Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust
 ども、水泳大会とオーディオに気を取られているうちうにシガー・ロス日本公演が終わっていてへこんでいるゆうけいです(涙。おまけに新譜まで出してるじゃないか!
 と言うわけでまあ、

この長ったらしい題名は一体どう言う意味なんだとか、
このジャケットは一体何なんだとか、
寡作だった彼等がどうしてこんなに驚異的な短期間で新譜をリリースしたのかとか、
なんでまたこんなに早く日本にやってきたんだとか、

言いたい事は一杯ありますが(^_^;)、これがまたシガー・ロス・ファンにとっては驚異的な傑作に仕上がっていて、、、口惜しいですっ!(ザブングル加藤風)。

1. Gobbledigook 
2. Inni Mer Syngur Vitleysingur 
3. Godan Daginn 
4. Vif Spilum Endalaust 
5. Festival 
6. Med Suf i Eyrum 
7. Ara Batur 
8. Illgresi 
9. Fljotavik 
10. Straumnes 
11. All Alright
(当て字あり)

 今回はプロデューサーにFloodを迎えていること、初めてアイスランドを離れNY、ロンドン、ハヴァナで録音していることなど、新機軸で一歩前進しようと言う姿勢が見て取れます。FloodはスマパンU2、ディペッシュ・モード等のプロデュースでブリティッシュ・ロック・ファンにはおなじみですが、今回はシガー・ロスサウンドの一つの特徴であったノイズ、ディストーションを敢えて封印し、「世界一美しいロック」と称されるアコースティックな面を前面に押し出し、なおかつカラフルな作りに仕上げています。

 特に今回はヨンシーのヴォーカルが目立ちます。ホープランド語は相変わらず意味不明ですが、今回は英語も少し混じっていて少し聞きとりやすく、更には長いソロを取る曲があり、今までは楽器の一部のようだったのが今回はヴォーカリストとして歌を歌っている印象が強いです。その中でも特に5の「Festival」と7の「Ara Batur」は素晴らしい。
 5はパイプオルガンを思わせるキーボードをバックに、ボーイソプラノのレクイエムのごとき神々しいヨンシーのヴォーカル・ソロが延々と続き、その後、ベースとドラムが絡んできてようやくシガー・ロスサウンドが炸裂して行く様は圧巻でした。
 7はロンドンのアビー・ロード・スタジオでのライブとクレジットされていますが、ピアノをバックに、今度は子守唄を歌うが如くのヨンシーの歌声はとても優しく、後半女性コーラスが絡んできて最後は賛美歌の合唱の如くの盛り上がりをみせます。

 まあそれでもシガー・ロスシガー・ロス、唯一無二のポスト・ロックサウンドです。と言うわけで、なかなか家族がいる環境では聴けませんが(苦笑、一人の時には大音量で聴いています。デジタル・ケーブルを変えたのが効いているのか、一段と全体の見通しが良くなりました。ヨンシーのキーの高い声も美しいですし、楽器ではギターの音が良いですね。ピアノは敢えて少しイフェクタをかけているように思います。それにしてもオーディオファイルの鑑賞にも十分耐える音質ですので、ロック・ファンでなくても興味のある方は是非どうぞ。