ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

10の最も報じられなかった人道的危機2007

2006年に一度、国境なき医師団の「10の報じられなかった人道的危機()」を紹介したことがありましたが、2007年版がHPで発表されています。

1:結核: 新薬が試されないまま耐性結核が拡大
2:子供の栄養失調: RUF(治療食品)の活用で栄養失調を減らす
3:コロンビア: 紛争地帯で危険とともに生活
4:コンゴ民主共和国: 東部で状況がますます悪化
5:ジンバブエ: 政治・経済混乱で医療制度も崩壊
6:スリランカ: 内戦で民間人が戦火にさらされる
7:ソマリア: 危機に直面する避難民
8:中央アフリカ共和国: 武力衝突で苦境に陥る一般市民
9:チェチェン: 人道危機は未だ去らず
10:ミャンマー: 大幅に制限される人道援助

前回と同じく名を連ねている国もあれば、消えた国もあります。ただ、消えた国と言うのは「報道されなかった」から外れただけで、決して解消されたわけではありませんし、1,2に収束されている可能性もあります。結核に取って代わられたエイズが消えたわけではないのと同じことです。

今回はTVバラエティの「世界一受けたい授業」などで紹介され、世間の耳目を集めているようで良い傾向だと思います。ゲストや観衆が一言一言に驚いているのには食傷しましたが、これが現実なんですね。そして今後、この様な事実がバラエティ番組ではなく一般ニュースとして日常流されることもまず無いでしょう。我々は意識してこの様な世界情勢を知る努力をしなくては、本当の世界の姿を見失ってしまうのではないでしょうか。