ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

スティーラーズ観戦記

Steelres080119
 今季は体調が悪いのでラグビー観戦は封印していたのですが、ここのところ我が神戸製鋼スティーラーズの成績が思わしくなく、居ても立ってもいられず19日の土曜日に思い切ってホームズスタジアム(旧ウィングスタジアム)まで出かけてきました。何とか勝ちましたが、確かにこれではベスト4は難しいなあと思いました。

神戸製鋼 26 - 17 リコー
 前半   21 -  0
 後半    5 - 17

 神戸製鋼はここまで6勝4敗、リコーは2勝8敗、実力的には神鋼の方が上のはずです。しかしながら神鋼は三洋に初黒星を喫してからは2勝4敗と失速気味で、先週トヨタに7-45とボロ負けして得失点差もマイナスに落ち込んでいます。

 前半開始早々に敵陣に攻め込み、先発SOのピエーレ・ホラゴールポスト脇に飛び込んでトライ。開始直後を支配できない神鋼の悪い癖が解消され、これは今日は楽勝かなと思いました。しかしながら、最近の調子の悪さを引きずっているのか、それ以後決め手を欠く上に、双方ハンドリングミスが連発してややしまらない膠着状態が続きます。それでも踏み込みの一歩速い神鋼が2トライを追加して前半を終えました。

 前半目だったのはオープンサイドFLのジョシュ・ブラッキー選手の相手ハーフ団に対するプレッシャーの速さと、新人WTB大橋由和選手のディフェンスの強さでした。
 相手リコーは零封されたこともあり、あまり個人で目立った選手はいませんでしたが、No.8のフェレラの大きさ、強さは印象的でした。また、先日辞任された関東学院大の春口元監督のご子息春口翼選手がハーフをしていましたが158cmと本当に小柄で、大きな選手の間にいると池乃めだか師匠状態でした(^_^;)。でも凄く筋肉質で、動きもすばやくいいSHでした。

 さて、今の神鋼に格下相手に前後半とも圧倒する力があるかどうかが心配される後半が始まりました。悪い予感というのは当たるもので、後半から出場したリコーの新人シュウペリ・ロコツイ選手(オープンサイドWTB)にいきなりロング・ゲインを許してから浮き足立ってしまいます。ブラインドサイドWTBだった大橋を濱島と入れ替えて彼のトイ面に回して以後は何とか抑えましたが、その後BKの不用意なパスミスからインターセプト・トライを許したり、濱島を小笠原仁に替えた直後のちょっとした気の緩みをつかれて35分にロコツイにトライを許したりで3トライを許す醜態でした。
 神鋼は好調だったブラッキー選手が2度連続してキックチャージして押さえ込んだトライで何とか突き放しましたが、リコーに良いキッカーがいたらひっくり返されていたかもしれません。そう言えばW杯で活躍したブライス・ロビンス選手はリザーブにも入ってませんでした。

 神鋼は今季「超攻撃的ラグビー」を標榜しているでわけですが、その割にはBKの足遅すぎです!相手ディフェンスを抜いてこりゃトライだと思った独走を何度止められてるのか(ーー;)!観客席も正直言って呆れてました。
 守備の方も確かに「攻撃的」守備が出来ているうちはいいんですが、少しでも受身に回るとボロが出ますね。去年ヤマハネイサン・ウィリアムズ選手(現ホンダ)に圧倒されたように、突破力のある大型の外人選手にロング・ゲインを許すと守備が浮き足立ってしまうという悪癖が相変わらず修正されていませんし、後半スタミナ切れなのか、あれだけ集中力を切らしてはとてもベスト4には届かないですね。なんでこれだけのタレントが揃って激しい練習をしていて駄目なんでしょうか?いっそ高校野球みたいに徹底的な走り込みをしてみては?と言いたくなります。

 戦術的にはやはりスタンドオフを固定できていない事が最大の課題だと思います。ピエーレ・ホラ森田恭平を交互に使っているわけですが、二人のスタイルがあまりにも違うためにシーズンも押し詰まってきたこの時期に未だ周囲との連携がうまく機能していない印象を受けます。
 今回初めてホラを80分間じっくり見ることができましたが、傑出したセンスの持ち主でキックも多彩ですし、彼をSOとして十分に生かすことが出来れば素晴らしいチームになると思います。しかし本試合ではオセアニア勢独特のパスのタイミングやトリッキーなオフロードパスなどにまだ日本人がついていけてない気がしました。

 とりあえずあと2試合幸い格下相手ですし来期の展望が見える試合をして欲しいものです。最後に私の選ぶ本試合のマン・オブ・ザ・マッチはジョシュ・ブラッキー選手でした。