先日超薄型メタル系ボードABA B-50を紹介しましたが、ルーツサウンドさんに同時に注文していたbeginSの超薄型カーボンボードCB-0.5がようやくやってきました。先日の日曜日に取りに行って早速試していたのですが、ようやく音が落ち着いてきたようです。
B-50が1.4mmあるのに比してこちらは0.5mm、本当に超薄型です。まずは恒例によりサブシステムから始めてみました。マランツのCDPの下に敷いてみると、前回のABA-50とは対照的にすっとボーカルの背が伸びました。でもそれ以外の変化はあまり見られません。正直なところややがっくり。やっぱり超薄型では目立った変化は起こらないのか?と一瞬悲観的観測が胸をよぎりましたが、より重くてトランスのある真空管アンプなら、と思い直してSQ-38sの下へ移しました。
やはり予想通り、こちらはなかなか好印象でした。程よく低音が出て弾み、音場も薄くならずにふわっと広がり音離れがよくなりました。
サブシステムのリファレンスにしている平原綾香の「明日」のボーカルの定位の締まり、チェロのソロの芯の太さ、音像の締まりはABA B-50の時よりやや減退しましたが、ボーカルの艶、チェロの胴鳴りの響きなどはこちらの方が良い感じです。
このサブシステムの印象でメインシステムでの置き所は迷わずクリーン電源PS-510の下と決めました。前回のABA B-50では激変して低音があまりにも出すぎるので止む無く撤退しましたが、今度はおそらくベストの低音になるだろうと踏んだわけです。
最初にジェニファー・ウォーンズの「ザ・ハンター」で音出しをしてみて予想は確信に変わりました。低音が程よく増強され、なおかつハイスピードで気持ちよく弾みます。音場もやや大きくなりました。
とここまでは良かったんですが、その少し膨らんだ分、ややがさつになってないか?という気がしてきました。実は今までの音像が理想的な大きさで、敢えて触るべきでなかったんでしょうか!?
また、アナログを聴いてみるとABA B-50で実在感の増した音像が再びホログラムのように若干密度が薄れたか、と言う気もします。
ジャンルにも向き不向きはあるようで、ルーツさんで買ってきたベルグルンドの「ペール・ギュント組曲」などは深い音場の中に各楽器が定位してとてもいい感じです。一方でやっぱりジャズでは低音は好もしく弾むもののやや重量感や熱気が後退したかな、と言う印象も受けました。
まあここで慌てても仕方ないので、そのまま数日いろんなソフトをかけてボードを馴染ませ続けました。やっぱり日に日に音は落ち着いてきています。ちょっとクラシック向けに振れ過ぎたか、と言う気がしないでもありませんが、どのソフトも概ね安心して聴けるようになってきました。例えば鈴木勲トリオの「ブロー・アップ!」の持つ熱気、迫力などもかなりよく出るようになっています。
というわけで、CB-0.5はクリーン電源の下を定位置と決めました。まだ今までのこじんまりまとまった音のほうが完成度が高かったのではないか、と言う気がしないでもありませんが、今一度メインシステムをブラッシュ・アップしくいい機会かもしれませんね。