ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

大阪ハイエンドオーディオショウ2006

Electra
 本日から3日間大阪で開催される大阪ハイエンドオーディオショウに行ってまいりました。homさんと朝から夕方まで一通り見て回りましたが、感心したもの、がっかりしたもの、色々でした。印象に残ったものを、ベタですが打ち上げ宴会での表彰状風にご紹介します。

Isis1度肝を抜かれたで賞
Avalon ISIS
(大場商事
スタンダードウッド:850万円(ペア)

 畏れ入りましたとしか申し上げようがありません、もう圧倒的に素晴らしい音。全てに於いて他から抜きん出ていた存在でした。もちろんdCSJRDGの組み合わせも素晴らしいのでしょうけれど、このスピーカーはそれら全ての機器を従えて王のように君臨している感じがしました。音の気品、全域にわたる質感、定位、ノイズフロアの低さ、ジャンルを問わない鳴らしっぷり、完璧に近いですね。このSPを家庭で所有できる人は幸せです。

System8がっくりきたで賞
Wilson Audio System 8
(大場商事
スタンダード:370万円

 いやあ、まいりました、一番期待して出かけたのに(T_T)。同じ大場商事のブースで感動と失望の両方を味わうとは思っても見ませんでした。入った時にはピアノが鳴っていたのですが、まあ綺麗な音だけど、こんなものか?と言う疑問符が。続いてかかったノラ・ジョーンズの「Come Away With Me」に驚愕。リーのベースがとても彼が鳴らしているとは思えないひどい音。と言うより、これは

本当にベースの音なのか?

まるでゴムのようにグニャグニャねじれた様な歯切れの悪い音です。位相が狂ってるのか、それともセッティングのせいか、これがシステム8の音とは信じたくなかったので、早々に引き上げました。
 アキュフェーズのブースでの音を期待したのですが、残念な事に今回システム8を入れる予定はないとの事でした。Hoteiさんによると東京IASでのアキュブースでのシステム8の音は良かったとの事だったので、やはりセッティングなんでしょうかねえ。

Thielc372鮮烈なデビューを飾ったで賞
Thiel CS3.7 Prototype
AXISS
価格:約160万円を予定

 「ゴミ箱」みたいという噂の斬新なデザインのティールの新機種のプロトタイプが嬉しい事に東京からそのまま本国へ送り返されず大阪に来てくれました。入った途端に鮮烈な音が耳に飛び込んできてびっくり。一昨年のオールFMアコシステム、去年のオールクレルシステム、それに今年はこれとアクシスさんには毎年驚かされます。あのちょび髭の社長さん、良いセンスしてるなあ(^_^;)。
 
 ティールの定位の良さ、各楽器の音像の明確さはそのままに、中高音域の鮮度が一段と高くなった感じ。低音もタイトに且つ十分出ます。能率の良さ(90dB)と言うのは菅野先生がいつも口を酸っぱくしておっしゃってますが、結構大事なんですね。ちなみにウーファーは一基で、やっぱり下のは伝統のパッシブラジエターでした。

 クレル、エアー、FMアコとアンプも只者ではないとは言え、100万円台でこれだけの音を得られるのは大変な魅力です。アンプ3者の内では、最初に聴いたクレルのシステムがオールマイティで一番良かったです。エアーもフレッシュで軽快な感じが魅力的。Wadia+FMアコの超弩級お値段シリーズが一番もっさりしてる感じなのは皮肉。でも、柳沢先生がかけてくださったアルゲリッチとプレトニヨフのピアノ連弾の鳴りっぷりは凄かったです。ピアノの音に悩んでいる私としてはとても惹かれました。ただあまりにも鮮烈過ぎて家庭で長時間聴くと聴き疲れしそうかも。

耳馴染みの音だったで賞
フォーカル_JM lab Electra 1027 Be
(NOAH)
冒頭写真、一本46万円

 拙宅のCUB2+muRata ES-103の中高音域の音に良く似ていて違和感がなく驚いたのは、JMラボのユートピアシリーズの一つ下のラインアップであるエレクトラシリーズでした。このツイーターも金属製で逆ドームになっているので良く似ているのかもしれません。拙宅の場合スーパーツイーターをたして高音域を滑らかにしているのですが、Beの場合それが必要のないくらいスムースに超高音域まで伸びているんでしょうね。
 もうすぐ販売になるChorus800Vシリーズのコストパフォーマンスの高さにも驚きました。トールボーイ型の836Vは一本182000円ですが、信じられなくらい高品位の音が出ていました。なお、ツイーターはベリリウムでなく、アルミニウム・マグネシウム合金です。

Blu_1隠れ名機で賞
ULTRASONE edition 9(Headphone)
Lehmann audio Headphone Amplifier Black Cube Linear
Chord Blu & DAC64Mk2
(タイムロード)
 homさんが「凄いヘッドフォンがありましたよ」と教えてくださったのがこれ。homさんも私もSTAX使いで今までSTAXが一番と信じて疑わなかったのですが、これはそれを凌ぐ可能性を秘めた驚異的な音でした。普段ヘッドフォン試聴を余儀なくされているhomさんにはとても気になる機種でしょう。

 他にも色々とブースを回りましたが、ホテルの狭い部屋の中で結構良い音してるブースが多くて感心しました。また機会があれば紹介したいと思います。CD,LP,本ブースも一応物色したものの食指はあまり動かず。Swiftyさんのサイン入り本はちょっとそそられましたが、殆ど読んでますしちょっと高かった。と言うわけで半分ジャケ買い・半分アーチスト信用買いでアマンダ・マックブルームのLPを一枚だけ買って帰りました。