ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Forget About It / Alison Krauss

 jazzaudiofanさんに教えていただいたブルーグラス界の歌姫アリソン・クラウスのアルバムが届きました。オリジナルは1999年にリリースされていますが、これはSACDになって再発されたものです。
Forget About It 
1. Stay
2. Forget About It
3. It Wouldn't Have Made Any Difference
4. Maybe
5. Empty Hearts
6. Never Got Off the Ground
7. Ghost in This House
8. It Don't Matter Now
9. That Kind of Love
10. Could You Lie
11. Dreaming My Dreams With You

 自身のバンド「ユニオン・ステーション」を離れたソロ作となっていますが、ドブロの名手ジェリー・ダグラス等のメンバーも参加しており、格別の違和感も無く楽しめます。1,4,7はユニオン・ステーション名義でのライブSACDにも収録されていますし。また、弟のヴィクトール・クラウスジム・ケルトナードリー・パートンの名前も見えます。ヴィクトール・クラウスはオーディオファイル必携アイテムの「オッター&コステロ」に参加していましたね。

 全体にミディアムからスローテンポの曲ばかりを丁寧に歌いこんでいます。彼女の透明な中にほのかな哀感の漂う歌声は本当に心が和みますね。トッド・ラングレンマイケル・マクドナルドといったポップス・ロック畑の人の歌も取り上げていますが、そちらにあわせて他流試合をするというのではなく、やっぱりブルーグラスっぽい彼女の世界に引き込んで歌いこなしている感じです。彼女の声が好きな方にはたまらないアルバムだと思います。

 SACDで音質も良好です。シンプルなアレンジでびっくりする程の録音というのではないのですが、彼女の声の特質や、ジェリー・ダグラスのドブロなどをじっくりと鑑賞するにはとてもいいですね。