ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

BESTII(紙ジャケ仕様) / 中森明菜

 先日新聞に久々の大広告を打っていたのでご存知の方も多いと思いますが、中森明菜の過去のアルバムがリマスタリング+紙ジャケ仕様で再発されました。さすがにBOXSETを買う根性はなく、先日映画の帰りに物色して「BEST II」を買ってまいりました。
BESTII(紙ジャケット仕様)
BESTII(紙ジャケット仕様)

1. ノンフィクション・エクスタシー
2. TATTOO
3. DESIRE -情熱-
4. TANGO NOIR(タンゴ ノアール)
5. BLONDE
6. I MISSED “THE SHOCK”
7. AL-MAUJ(アルマージ)
8. Fin
9. ジプシー・クイーン
10. 難破船

 以前中森明菜のコンサートに関しての記事

オリコン一位曲を全て歌う

と言う嬉しい企画だった、と言う話をした事がありましたが、確か23曲くらいあったと思います。凄い数ですね、当時

陽の松田聖子、陰の中森明菜

とよく比肩されましたが、歌唱力、特に歌詞の表現力においては他の追随を許さない存在であったと記憶しています。陰の方の存在でありながらオリコン一位をこれだけ連続して獲得し続けたと言う事実がそれを雄弁に証明していると言えるでしょう。

 だから今回の紙ジャケ化された中にもベスト集は2つあります。最初にでた「BEST」には代表曲「少女A」や「飾りじゃないのよ涙は」などが入ってるのですが、全体のクオリティとしては、さまざまなジャンルの楽曲に取り組んでいるこちら「BEST II」の方が高いと思います。他にも色々とベストものは出てますが、選曲も自分にとってはこのアルバムが一番ですね。ただ、残念ながら古いCDなもので音質がペナペナで最悪。とてもオフ会に出せないくらいのレベルでしたのでリマスタリングは嬉しいニュースでした。

 と言うわけで前振りが長くなってしまいましたが早速聴いてみましたところ、、、う~む、、、確かに音質は良くなっているのですが全体にリバーブがかかりすぎてますねえ。ただでさえ残響の多い拙宅のシステムではチョト辛い。井戸の底から音が聞こえて来るようだ
(・_・;)、、、でもそこは明菜ファンの意地でヘビーローテーションしてます(自爆。
 今まではギターのイントロのリフが気持ち良い3がお気に入りでしたが、今回はシンセとフレットレスベース(多分)がアンニュイな雰囲気を醸し出す6、中近東サウンドに乗せて明菜の歌唱力がピークに達した感のある7あたりが妙に良いです。特に今は梅雨時ですから6が最高。

夜が長い1日のせいで 
あなたがわからなくなっていた
どんなシビアな小説よりも 
心はふさぎこむ RAINY DAY


I missed "The Shock" もう届かない 
全てが壊れ始める 

(作詞・作曲 FUCCI QUMICO)

 この曲、メロディに不思議な浮遊感がある一方で歌詞には痛切な哀感があってそのアンビバレンスさがたまりません。それにしてもFUCCI QUMICOって誰なんでしょう?GUCCI裕三なら知ってますが。当時そこまで関心がなかったもので調べる事もしませんでしたが、こんな良い曲書いてるのに謎の存在ですね。
 一行目、何でもないような歌詞ですが明菜が歌うと鳥肌が立つような凄みを感じてしまいます。そして最後のSHOCK,SHOCK,SHOCK!でびしっと落とし前をつけて終わるところもお見事、参りました!と言う他ありません。
 ところで未だに分からないのが「I missed "The Shock"」の意味。括弧でくくってあるくらいですから固有名詞?「衝撃」君と言うニックネームの彼がいなくなって寂しいんでしょうか、凄い名前(^_^;)