ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Deep Purple@大阪厚生年金会館

Dp
 往年のハード・ロックを代表するバンドDeep Purpleのコンサートが昨夜大阪でありました。全盛期のメンバーは3人ですが、人気今も衰えず大ホール超満員、いきなり総立ちの熱気溢れるコンサートでした。やっぱり大阪はノリが良い(^_^;)!

DEEP PURPLE : Rapture Of The Deep; World Tour

Date: May 18th., 2006 19:00-21:00
Place: 大阪厚生年金会館大ホール

Deep Purple:

Roger Glover (el.b)
Ian Gillan (vo)
Ian Paice (ds)
Steve Morse (el.g)
Don Airey (kb)

Setlist
1. Pictures Of Home
2. ?(Things I Never Said?)
3. Wrong Man*
4. Strange Kind Of Woman
5. Before Time Began*
6.  Fireball
7. Steve Morse Solo including
     "Heartbreaker"(Led Zepp)
8.  Well Dressed Guitar
9.  Sometimes I Feel Like Screaming
10.  Lazy
11.  Kiss Tomorrow Goodbye*
12.  Don Airey Solo including
      "SUKIYAKI" and  "Theme from Star Wars"
13.  Perfect Strangers
14.  Space Truckin'
15.  Highway Star
16.  Smoke On The Water
EC
1.  Hush including Drum Solo
2.  Black Night
(* from their latest album "Rapture Of The Deep" )

 定刻を10分ほど過ぎて会場暗転、5人のメンバーが現れるといきなり会場総立ち。Pictures Of Homeがそれほど人気のある曲だと思わなかったぞ(苦笑。
 Front Row左より、グローヴァーギランモース、イアンのほぼ後の一段高くなったドラムセットにペイス、モースの後ろの一段高くなったブースにエアリー、バックのスクリーンには新作のジャケット写真が映し出されるだけというシンプルなステージ構成でした。

 ロジャー・グローヴァーは、トレードマークのバンダナと無精髭、フェンダープレシジョン・ベースで終始ニコニコと上機嫌で走り回っていました。その印象だけだと気の良いおじさんですが、プログラムの表紙裏に彼の書いた「ツアーの為の十か条」というのはなかなかシニカルで、ただもんじゃない(苦笑)です。

「ステージではロックの大物と呼ばれるにふさわしく振舞え、失敗したことはもう一回やって、意図していたと思わせろ」
「簡単な曲をさも難しそうに演奏しろ」
「ショウの後どっかのバーでサインを求められたらさっさとケツまくって逃げろ、特に子供を連れた昔の彼女につかまるな」

とかね、う~ん、さすが長寿バンドを仕切るだけの事はある。
 イアン・ギランは、すーっかり初老のおっさんになり髪の毛も薄くなりました(涙。でもあの裏声シャウトが健在だったのは嬉しかったです。ブルーのYシャツをラフに着こなし、ジーパン、裸足で汗をかきかき熱演ご苦労様。Lazyではブルースハープも披露してくれたしね。でも通訳のチャーリーとの掛け合いは正直余計だったな。
 イアン・ペイスも、トレードマークのブルーのサングラスが無かったら小太りのおっさんで昔の面影皆無です。でも、昨日はメンバーの中でも一際絶好調で、アンコールでの彼のドラム・ソロは本当に切れの良いシャープでかつ力感溢れるものでした。手に持ってたミネラルウォーターがビンビン振動してました。
 ティーブ・モースは、派手なTシャツを着て男前の上に凄くマッチョで、いわゆるヘビメタの印象の一番強い人でした。リッチーのようなスパニッシュ系の華麗な演奏というのではないけれど、レス・ポールをガンガン弾きまくってましたし、ギランとの呼吸もぴったり合ってました。まあ、ギランにすればリッチーより余程やりやすいんでしょうね。ソロではLed Zeppelinの有名なフレーズも飛び出して会場を沸かせていました。
 ドン・エアリーはこれまた普通のおじさん。ハモンドで忠実にジョン・ロード路線を継承しているという印象でした。ソロでは「SUKIYAKI」やら「スター・ウォーズ」やらを組み込んで会場を沸かせてくれました。

 こういうハードロック系の常でガンガンの大音量でボーカルは殆ど聞き取れません。前半は新曲が多かったし、あれほどみんなノリノリなのが正直不思議なほどでした。個人的には中盤のLazySometime I Feel Like-でおおっ、と盛り上がり、そしてやはり最後の3曲(14-16)は涙もの。
 王様の日本語バージョンでも有名(をい)な「ハイウェイ・スター」は、ギランはもとよりグローバー、モースも乗りまくって演奏しつつ歌ってました(オペラグラスで確認)。おそらくロック至上最も有名なリフであろう「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のあのリフをモースが始めるともう会場の熱気最高潮。最後は会場全体で

「Smoke On the Water, A Fire In The Sky」

の大合唱。アンコールでギランが第一期の二人の歌だと紹介したのが「ハッシュ」、ニッキー、ロッドとはDeep Purpleという名前の使用権でもめた事がありましたから、ちょっと意外な選曲でした。ナーナナナー、ナナ、ナーナナーナー、というフレーズ懐かしかったです。
 最後はやはり「ブラック・ナイト」、ロック史上3-4番目くらいに有名な(多分^^;)あのリフをモースがいろんなバリエーションで弾いて観客全体のコーラスで返すという応酬で熱気はクライマックスに。ワンパターンではありますが、やっぱりコンサートに行く最大の楽しみの一つですから嬉しかったですね。

 というわけで、結構楽しい2時間のライブを堪能して家路に着きました。帰りの阪神電車虎ファンが大勢乗り込んできましたが、こちらの皆さんは今ひとつ活気に乏しかったです。多分負けたんだな、と思ってたら案の定でした。