ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Hotei's Clinic :M氏宅編

hoteiclinic
 3月25日の土曜日にまたまた、Hoteiさんのクリニックを見学させていただきました。拙宅と同じCub2をお使いであるとの事で声をかけていただきました。

 朝の仕事を終えて午後から閑静な住宅街にあるM氏宅にお邪魔すると、いよいよこれからというところでした。Mさんは昔からJBLをマルチで駆動されたりしておられたベテランのオーディオファイルでいらっしゃいます。大変研究熱心でおられ、Wilson Audioに直接質問の手紙を書かれたり、最新のソフトはジャンルを問わずご購入されたり、またインターネットを通じて知り合われた先日ご紹介したF氏邸へも出向かれていかれたそうです。Mさんの現行システムを先ずご紹介しておきます。

CD Player: Linn IKEMI
Control Amplifier: Linn Kairn
Power Amplifier: Linn Klout
Loudspeaker: Wilson Audio Cub2
                   JBL 4344
Subwoofer:サーロジック D.Cube2
Analog Player System : Linn Sondek LP12 + Ekos + Arkiv

 ご覧のようにLinnでCub2とD Cube2を駆動するというシステムです。リスニングルームは2階にあり、12畳で半分がフローリング、半分が畳という構成で、もちろんSPはフローリングの側に設置されており、縦置きの構成といえます。

CUB4344 Mさんのご不満は思うように低音が出ないこと、音が硬くきついこととの事でした。その為サーロジックのデジキューブも導入されたのですが、まだ満足できないとの事でHoteiさんのクリニックを受けられました。伺うまではこれだけの機器でどうしてかな、と不思議に思っておりましたが、写真のごとく、Cub2がJBLの横で窮屈そうにしていました。実際音を聴いても確かに音がほぐれておらず音場が広がらない印象がありました。

 そこで早速HoteiさんからまずCub2に最適な位置を探しましょうとの提案がありました。そしてまずJBL2基を真ん中に寄せてCub2の周りに広い空間を作りました。何とそれだけで随分音がほぐれてしまいました。後はHoteiさんのいつもどおりのセッティング方法でスイートスポットを探します。面白かったのがJBLの位置を僅かにずらすだけでスイートスポットが動いてしまうこと。4344はかなり音場に影響を与えるようです。おまけに大きいものですから、Cub2のスイートスポットを決めてしまうと置く場所が無いのがはっきりしています。Mさんも悩まれましたが、決断して部屋から出すことになりました。今は独立されたご子息のお部屋へ取り敢えず移動させました。

linns そこで見つけたのがクアドラスパイアのラック。実は作りつけのラックが今一つかな、と思ってました。 Ikemi, Kairn, KloutをHoteiさん独特の移動術で動かしても、いまひとつ綾戸智恵の声などがほぐれていなかったんです。これを使わないのはmottainai、ということでHoteiさんの説得により、早速利用することにしました。先ずは長い間使っておられなかったので、Hoteiさんにより調整のしなおし。クアドラのスパイクの微調整は初めて見るので大変勉強になりました。そしてHoteiさんがタバコ休憩に行かれている間にMさんと私で機器のセッティング。クアドラはLinnと同じく英国の製品なので、写真の如くまるであつらえたかのようにぴったりです。早速音を聴いてみると見事にきつさが取れ、音場の広がりも上々でした。

 それにしてもサーロジックのD.Cube2は凄いです。以前Dolon邸で2台使いを知ってはいましたが、単体で音を聴くのは初めて。カットオフが急峻でほとんど上の音が聞こえずホント風が来るよう。メインシステムの音色に影響を与えないという意味では非常に使いやすいSWですね。だからといってボリュームを不用意に上げるととんでもない振動が襲ってきますけど。

quadraspire 左の写真が概ねのセッティングを終わったところ。私は予定がありこれで失礼しました。帰ってから自分の音を聴くと、知らぬ間に随分Cub2の音を柔らかくしたものだなあ、と変な感慨が(^_^;)。故朝沼先生に怒られそうです。というのは冗談ですけど、冗談抜きでピントが甘くなってる事を発見。やっぱり他人の音を聴くというのは勉強になるなあ。って昨日の喜びもつかの間、またもやセッティング地獄じゃん(大汗。

dog 良い勉強をさせていただきましたM氏に深く感謝いたします。西村屋のコーヒーも大変美味でした。ワンちゃんにもよろしく(^o^)/

追記:

その後Hoteiさんと連絡を取り、その後の経過を訊きましたところ、サブウーファーを後方隅に変更して更によくなったとの事です。

またクアドラスパイアのラックの調整法につきコメントを頂きましたので引用させていただきます。

『 まず、クアドラスパイアを使用しているお宅に行くと、必ずゆるみを
チェックします。で、ほとんどの場合、ゆるんでいるので、それを修正
するだけです。

 調整は、最初に組み立てる場合と同じで、下の段(一番スパイクに
近いところ)から順番にねじを閉めていきます。この際手で締められる
最大限に締めておくことです。クアドラには購入時に締め上げ時の滑
り止めのゴムが付属していますが、一般的にはこれを使えば良いで
しょう。女性にはきちんと締めるのは無理なので、その場合は男性に
してもらうことです。

 このように、下からしっかりと締めていき、最後に天板のねじを下と
同じ程度に締め込みます。ここはマッチ棒状態の工具が付属してい
ますので、それを使います。

 スパイク部は、スパイクを回転させて高さを調整、この他にロック用
のねじリングがありますので、これで軽くロックしておくと、スパイクの
ガタは止められます。これも工具を使わず手の力だけ、という意味で、
軽く、という表現をしたわけです。』