ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

石井伸一郎先生宅オフ(3)

glider-2
さて、ゲストの3人のソフト紹介です。


Homさん編:

1:Antonio Forcione:詳細はこちら
Live
Live

2:Rod Stewart:
It Had to Be You... The Great American Songbook
It Had to Be You... The Great American Songbook

3:Suzan Wong: Rainy Days and Mondays
アイ・ウィシュ・ユー・ラブ
アイ・ウィシュ・ユー・ラブ

 まずはHomさんから。何といっても素晴らしかったのが1のAntonio Forcineのギター演奏です。なんでもJEUJIAで籠一杯の投売りからジャケ買いされたとか。Homさんははずれも結構あると謙遜されますが、当たりCDを嗅ぎ分ける嗅覚が鋭敏でいらっしゃるのでしょう。全員が腰を抜かすほど驚いたという当日一番のKiller Discでした。
 演奏を聴いた第一印象は中南米系の超絶技巧ギタリストかと思いましたが、なんとイタリア人ギタリストとの事です。ご自身ギタリストであるHoteiさんの推測によると7弦くらいあるギターではないか、そうで無いとこの音域は出ないだろうとのコメントでした。それほど多彩な音色と、正確で情熱的な高速パっセージが次から次へと繰り出され、その間には胴をタップもしています。これがライブだと気づいたのは最後の拍手で。思わずみんな

えっ、これライブで弾いてるの!

と唸ってしまいました。パーカッションもクリアかつリズミカルに再現されていましたし、録音も素晴らしい。帰って早速アマゾンに注文しました。中古しかありませんでしたが(泣。

 2は、スタンダードを歌っているということは知っていたもののロッキン・ロッド以外に興味が無いもので、ロッドに似たダミ声の女性がいるんやなあと思って聴いていました。Homさんに

この女性ボーカル、ロッドに似てますね

と、オマヌな質問をしてしまいました(冷汗。Homさんがご自身のブログでも述べておられますがちょっと声が濁り気味で録音レベルが高すぎるんじゃないかと思いました。確かこれは縱置きで聴いていたので横置きだとまた違っていたかもしれません。

K氏編:

1:Andrew White: Celtic Gypsy
Guitarra Celtica
Guitarra Celtica

2:Carol Kidd: Autumn In New York - My Funny Valentine、When I Dream

All My Tomorrows

3:鈴木重子: Fragile

クローズ・ユア・アイズ
クローズ・ユア・アイズ

4:Eddie Higgins: My Funny Valentine

Haunted Hearts
魅せられし心

 次はK氏です。K氏はリン正規販売店であるサウンド・ミカサとのおつき合いが長く、当然ながらリントじゃなかった、リン党でおられます。数年前一度、リンで聴くジャズの夕べという催しにお招きいただいた事があり、大変熱心な方なので今回御誘いさせていただきました。
 ということでやはりLinn Recordsの2枚(上記1,2)の音が素晴らしかったです。当然ながらMonitor 1はリンとは違った鳴り方をしますが、情報量の多さ、音色の多さは際立っており、リンレコードの録音の素晴らしさを再確認しました。
 1はuillean pipesの哀愁を誘う音色とギターの絡み合いが素晴らしく聞き惚れてしまいました。サウンド・ミカサに早く行かなくっちゃ!と思っております。
 2はK氏の催しで聴かせていただいて主催されていたサウンド・ミカサさんから即買いした記憶があります。石井先生は「声は知っていて良いなあと思っていたけれども何という人か知りたかった」との事で喜んでいただきました。
 このCarol Kiddという女性は、よくアキュフェーズのデモで

ジャケ写真を見たらびっくりされると思いますが

という注釈をつけられる美声と巨体の持ち主です。その美声が咽喉の動きが見えるほどのリアルさと太目の体躯そのままの声量で再現され、残念ながら早逝されたギタリストの伴奏も胴鳴りとフレットの指使いが見えるような実体感を持って迫ってきます。本当にライブで聴いているようでSPが消えるとはこういうことを言うのかと思いました。

ゆうけい編:

1:Charlie Haden: The End Of The World

Nocturne
Nocturne

2:Rachael Yamagata: Be Be Your Love

Happenstance
ハプンスタンス

3:Minoru Nojima: La Campanella

Nojima Plays Liszt
Nojima Plays Liszt

 しんがりは私です。1は上述のK氏の催しでかけていただき、K氏にいたく気に入っていただいたという記憶がありましたので再度持参しました。ゴンザロ・ルカルカバのピアノ、ジョー・ロバーノのサックス等が素晴らしいことは知ってましたが肝心のヘイデンが控えめだなあと思っていました。しかし、Monitor 1から聞こえてくるウッド・ベースの音は実に強靱で、音符数は少ないけれど一音一音をかなり強く弾いている事がよく分かりました。要所要所を締めて全体の音を統率しているんですね。
 さすがに38ウーファーが4発あると弦の振動で頬っぺたを張られているような錯覚に陥りますね。少し高音がつまり気味かなと思ったのですが、Hoteiさんには「自然に減衰して行ってるのでナチュラルな録音と言えるのではないか」とのコメントをいただきました。

 2は今回のオフ会唯一のロック。ライブで聴いたレイチェルの声は感情が昂まるにつれ声量は保ったままややかすれ気味に濁るのが一つの魅力だと思いましたが、CDでは比較的大人しく端正に歌っています。しかし今回聞かせていただいて、そういう情念の内在まで描出されていることに少なからず驚きました。あと、Hoteiさんに言われて気づいたのですがドラムがポンタさん風ですね。

 3には続きがありますのでまた後日。