ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

石井伸一郎先生宅オフ(1)

monitor1v-twin
 本日念願であった石井伸一郎先生のお宅を訪問することができ、楽しい時間を過ごさせていただきました。更にはHoteiさんの計らいで石井式オーディオルームを御持ちのF様宅へもうかがわせて頂き、石井式の真髄を知ることができました。石井先生、Hoteiさん、F様どうもありがとうございました。そして体調不良にもかかわらず参加いただいたhomさん、御多忙の中お越しいただいたK様、どうもお疲れ様でした。
 ということで本日から少しずつアップしていきたいと思います。

tate8 石井先生は長らくテクニクスでスピーカーをはじめ数々の名機を担当され、現在は理想のリスニングルームを追求しておられ、石井式として確固たる地位を築いてこられています。ステレオサウンドでも御活躍のことはオーディオファイルの皆さんならご存知と思います。

 素顔の石井先生はとても気さくで優しい方で、グライダー作り等多趣味でもいらっしゃいます。写真は石井先生とテクニクスの名機Monitor 1です。Hoteiさん宅で普通のペアでの演奏は何度も聞かせていただいておりましたが、本日は縦置きが上下Verttical Twinが4セット8台、横置きが2セット4台(うち1セットは縱横共用)というすざまじいまでの豪華さ。数多くのサウンドとDVD画像を堪能させていただきました.

yokoright 右の写真は横置きの右側のセットです。石井式というと横置きという印象を持たれておられる方も多いと思いますが、そういうわけで、石井先生宅では縱と横の比較が可能です。一言で言うと、縦置きは一塊となって音のエネルギーが飛んでくる感じです。あたかも大きな一つのバッフル面が形成されている感じです。特に8台を同時に鳴らしているときはその感が強いです。部屋の長径は5メートルで33Hzの定在波が生じるとのことで確かにそのあたりまで入っているソフトでは少し鼓膜が痛い感じがしました。旧来のジャズ喫茶のようなホットなジャズをお求めの方にはこちらの方がいいかもしれません。実際石井先生も一関ベイシーの音を聴いて刺激を受けて4台増やされたそうです。
 一方横置きは綺麗に音像が定位しかつ音場もSPを超えて広がる雄大ランドスケープを堪能できます。音もこちらの方が柔らかくしなやかです。飛んでこない音のほうが好みの私にはこちらの方が好もしく思われました。ただ、繰り返しますが、石井先生は横置きに固執しておられるわけではなく、理論と実験結果に基づき天井の低い部屋ではこちらの方が良い場合が多いと主張されておられるだけです。実際に個々のケースでは精密なスケールモデルを作成され、どういう置き方が良いのかシミュレーションを丹念にされておられます。決して始めに横置きありきではありません。

 残念ながら石井先生宅は完全な石井式ではありません。それでも十分に素晴らしい音楽を堪能できました。次回から少しずつレポートしていきたいと思います。とりあえず石井先生宅のシステムを紹介しておきます。ちなみに全てTechnicsです。

CD Transport: Z-1000
D/A Converter: SH- X1000
Pre-Amplifier: SU-C7000 (Battery Drive)
Power-Amplifier: SE-A2000
Loudspeakers: Monitor-1 x 10sets

 では完全な石井式リスニングルームはどうか?石井式の特徴は詳細はHoteiさんのHPを御覧頂くとして、実際に石井式を全面的に取り入れたF様宅での聴感はそれは素晴らしいものでした。S/N比の高さ、音像定位の見事さ、クラシックに完璧にあわせられた残響処理、これほど素晴らしい条件でクラシック音楽を聴いたことはありませんでした。アリアの歌声、弦楽器の艶やかさ、グランドピアノの響き、全てが極上で気品にあふれています。
 今回は残念ながら私だけが堪能させていただいたのですが、オーディオファイルで石井式に興味のある方には是非聴いていただきたいお部屋でした。