ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Full Moon Songs

 今日は仲秋の名月。ということで、満月の歌を二つご紹介します。あまり知られていないけれど和製女性ボーカル珠玉の名品でございます。

ROUND ROUND 長い時が
ROUND ROUND かかるかもしれない
だけど 見えなくても 満月の道は
あの頃のように ここにいつもあるのさ
Moon Song, lyrics by Hiroko Taniyama)
透明なサーカス
透明なサーカス

 谷山浩子さんが持ち味である少女性、夢想性を芸術の域にまで高めた傑作アルバム「透明なサーカス」に収録されています。形而上へとアウフヘーベンされた(そこまで言うか)歌詞はいつ聴いても新鮮な驚きがあります。その歌詞を独特のクリスタルボイスでつむぐことにより聴くものを遥かな高みに連れて行き、そこからドラマティックなオーケストレーションで一気に空中へ滑走させる展開は快感を通り越して恍惚とした開放感を味わえます。

Full Moon  明るすぎる夜は
テラスで旅をする 読みかけのスタンダール
Full Moon  それは夜の太陽
心まで裸に戻る時 照らし出す
Full Moon, lyrics by Keiko Mizukoshi)
In my life
In my life

 一転して大人の風格を感じさせる水越恵子さんのアルバム「In My Life」より。結婚、出産、ダウン症のお子様の育児、離婚と人生の荒波を乗り越えてこられた水越さんの歌にかける強い思いが伝わってくるアルバムです。この歌はもう出だしの2行で彼女の歌世界へ引き込まれてしまいます。あとはその独特の美しいメロディラインに乗せられて水越ワールドを旅してください。