ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

映画音楽BEST100

 昨日6月17日NHK衛星放送でやってました。実際に見てみると「AFI's 100 Years 100 Songs」とクレジットされていました。だから実際にはアメリカ映画の映画音楽のベスト100と言えます。色々と興味深く見ていました。ゲストも豪華でオーディオファンにはおなじみのジェニファー・ウォーンズやキャロル・ベイヤー・セイガーセリーヌ・ディオンアメリカの顔とも言えるバーブラ・ストライザンドベット・ミドラーサイモン&ガーファンクル等々がとても面白いエピソードを語っていました。全部は無理ですが、ベスト20プラスα程度書き記しておこうかと思います。

1位: Over The Rainbow : The Wizard of Oz, 1939

オズの魔法使 特別版

 ベスト10全体を見渡しても分かりますが非常に保守的な結果です。古き良きアメリカを志向しています。だからアメリカ映画の夢そのものを体現したジュディ・ガーランドに止めを刺す、と言ったところなのでしょう。娘のライザ・ミネリのプレッシャーが如何に巨大なものであったかが偲ばれる結果です。

2位: As Time Goes By : Casablanca, 1942

カサブランカ 特別版

 映画音楽の、というより、その後の映画のお手本となった作品ですからね。イングリッド・バーグマン、綺麗でした。

3位: Singin' In The Rain : Singin' In The Rain, 1952

雨に唄えば
雨に唄えば

 ミュージカルのお手本中のお手本、ジーン・ケリーの踊りに言う事なし。

4位: Moon River : Breakfast At Tiffany's, 1961

ティファニーで朝食を

 オードリー・ヘップバーンが窓辺で爪弾くギターが印象的なシーン。私はずーっとオードリーは歌が下手だから口パクだと思ってました。実際にオードリーが歌っていたとのナレーションにビックリ。最後の雨に打たれながら子猫を抱えてのキスシーンも有名ですね。原作では主人公はさっさと国外に出てしまうのですが、いかにもハリウッドらしい終わり方でした。そういう意味でもこの曲が4位に入っているというのはアメリカらしいと思います。

5位: White Christmas : Holiday Inn, 1942

スイング・ホテル

 未だにクリスマス・ソングと言えばこれですものね。偉大な歌です。正直なところ映画は微笑ましいヒューマン・コメディ、という程度の作品なんですが。

6位: Mrs.Robinson : Graduation, 1967

卒業

 先日アン・バンクロフトさんの訃報に際して「卒業」を取り上げたばかりでしたね。最初は「ルーズベルト夫人」と言う歌だったとP.サイモンが語ってました。なるほどそれで歌の歌詞のピントが合ってくるなあ。

7位: When You Wish Upon A Star : Pinocchio, 1940

ピノキオ-スペシャル・エディション-

 もうジャズのスタンダードにもなってる曲です。これも1位の曲同様アメリカの夢と良心の結晶なんでしょう。

8位: The Way We Were : The Way We Were, 1973

追憶 コレクターズ・エディション
追憶 コレクターズ・エディション

 映画音楽といえばバーブラ・ストライザンド。その彼女の主演映画の中でもとりわけ有名です。確か赤狩りを題材にしていたと思いますが、そのような作品さえもう古典と言うところに時代の流れを感じます。このバーブラ、ベスト100の中に何曲も送り込んでるもので、インタビューに出ずっぱりでした。

9位: Stayin' Alive : Saturday Night Fever, 1977

サタデイ・ナイト・フィーバー
サタデイ・ナイト・フィーバー

 我々の世代には染み付いたビージーズのメロディ。これがベスト10の中で一番新しい曲なんですよ、如何にコンサバかが分かる結果ですね。

10位: The Sound Of Music : The Sound Of Music, 1965

サウンド・オブ・ミュージック プレミアム・エディション

 ジュリー・アンドリュースと言えばこれ。あの名場面はヘリコプターの巻き起こす風に何度も押し倒されながら撮ったと語っていました。コルトレーンでも有名な「My Favourite Things」や教科書の定番「ドレミの歌」は意外に下位でした。

11位: The Man That Got Away : A Star Is Born

12位: Diamonds Are A Girl's Best Friend : Gentlemen Prefer Blondes

13位: People : Funny Girl

14位: My Heart Will Go On : Titanic

15位: Cheek To Cheek : Top Hat

16位: Evergreen : A Star Is Born

17位: I Could Have Danced All Night : My Fair lady

18位: Cabaret : Cabaret

19位: Someday My Prince Will Come : Snow White And 7 Dawrfs

20位: Somewhere : West Side Story

 11-20位になってもまだ同様に非常に保守的な結果ですね。ちなみに11位のスター誕生はジュディ・ガーランド、16位のはバーブラ・ストライザンドです。1位のコメントにも書きましたが、ジュディの娘のライザ・ミネリが18位になったのには拍手を送りたいですね。素晴らしい映画でした。

 アメリカのセックス・シンボルにて可愛い女の代表だったマリリン・モンローが12位に入ってるのにもほろりとします。

 近年の映画で唯一「タイタニック」が入ったのは御愛嬌。セリーヌが嬉しそうに当事のエピソードを語っていました。

 また、ミュージカル映画の金字塔「ウェストサイド物語」がようやく20位に入りました。ちなみに「America」が35位、「Tonight」が57位に入ってますので票が分かれたというところはあるのでしょう。

20位以下で印象に残ったところはーーー

21位:Jailhouse Rock : Jailhouse Rock

 アメリカン・ロックンロールを代表するエルヴィス・プレスリーがようやくここに入りました。

22位: Everybody's Talkin' : Midnight Cowboy

 名優ダスティン・ホフマンジョン・ボイトの「真夜中のカウボーイ」で印象的に使われていたニルソンの「噂の男」です。保守的な結果の中では健闘したと言えましょう。

25位: Do Not Forsake Me, Oh My Darling : High Noon

 西部劇で最高位は意外にもこの「真昼の決闘」のテーマでした。Graham Nashが解説していたのですがこの音楽を担当したFloyd Crosbyと言う人はなんとDavid Crosbyのお祖父さんだそうです。

36位: Supercalifragilisticexpialidocious : Mary Poppins

先日まことさんがとりあげていましたね。おそらく単語ベースではもっとも長い題名。

52位: Summertime : Porgy And Beth

 黒人音楽を代表するミュージカルの最も代表的な曲。ちょっと順位が低すぎるんじゃ?やっぱりハリウッド的保守性かなと思いました。

66位:Theme From M・A・S・H (aka SUicide Is Painless)

 好きなんです。これ。

と言うところでお開きにさせていただきます。長時間おつき合い頂きおつかれ様でした。