疲れてる時、めげてる時、さすがにプログレを聴くにはきついなあという体調の時(^_^;)、あなたはどんな音楽を聴いたら元気になりますか？私の場合は、なんと言っても沖縄音楽ですっ。A,D抜きの琉球音階に乗って、エイサー(囃子、盆踊り）でGo!、チャーシー・カチャーシー(踊り）でGo,Go,島太鼓叩け、三線かき鳴らせ、指笛吹きまくれってな音楽をやってもらうと身体の芯から元気が沸いてくる気がします。というわけで、昨日沖縄を代表するバンドの一つ、りんけんバンドのコンサートをOsaka Blue Noteで聴いてきました。
Date: May 13rd.,'05 @ Osaka Blue Note (1st Set)
RINKEN BAND上原 知子 Tomoko Uehara (リード･ボーカル/囃子/島太鼓/三板/三線）
桑江 良美 Yoshimi Kuwae （ボーカル/囃子/島太鼓）
稲福 克典 Katsunori Inafuku （ボーカル/囃子/島太鼓）
栄野比 尚樹 Naoki Enobi （ボーカル/囃子/島太鼓）
上原 顕 Akira Uehara （ベース）
新崎 成人 Narito Arasaki （ドラムス）
山川 清仁 Kiyohito Yamakawa （キーボード）
ステージ後列は、向かって左から島太鼓（上原知子）、三線（照屋 林賢）、ドラムス（新崎 成人）、ベース（上原 顕）、キーボード（山川 清仁）の配置。冒頭の写真には島太鼓、チェレンが写っています。照屋林賢さんの早弾きは初めてみましたが、見ごたえあり。ちょっとハウってるのをしきりに気にされてミキサーをしょっちゅう呼んでおられたのが気の毒でした。チェレンというのは林賢さん考案のエレクトリック・サンシン（電気三絃）の事で、全く三線の弾けない私でもちょっと弾いてみたくなりそう。リズムセクションの二人も前列の賑やかさに負けず音のボトムをしっかりと形成しておられました。上原さんの５弦ベースと林賢さんのチェレンの共演なんかはちょっとフュージョンぽくって楽しめました。キーボードは凄く若い美形のお兄ちゃんで女性に人気がありそうですね。
そしてフロントラインには４つのマイクがあり、男3人と上原知子さんが曲によってさまざまに配置を変えて並びます。まあ、男三人の賑やかなこと、賑やかなこと、縦横無尽に入り乱れて歌いまくり踊りまくりました。林賢さんに
こいつらのせいで、コミックバンドと間違われる
とボヤかせるほど面白いトーク、力強い歌声、それより何よりとにかく動きがダイナミック。島太鼓（大太鼓、締太鼓）を抱えて踊りまくるはねまくる、鬼太鼓座にも負けないダイナミズム。そしてバチ捌きが芸術品。そこから繰り出される締まった打楽器の音、空気感を再現するのが我が家のサブウーファーの課題になりそうです。
お客さんの方も入りは今ひとつだったのですが、ノリは最高。大阪は第二の沖縄といえるくらい沖縄出身の人が多いところですので、お客さんの中にもいかにも沖縄らしい方が多かったです。みんな踊りがとても上手でした。
紅一点の歌姫上原知子さんは（当然といえば当然ですが）琉球衣装を見事に着こなしておられ、最初は本当に能面のように表情を変えず微動だにせずに歌っておられたのでまるで人形のようでした。途中一回お色直しがあり、黄色、青色と二種類の服を見せていただきましたが、本当に綺麗ですね。後半は彼女の持ち歌の中でも賑やかな曲が増えたのでにこやかに踊りながら歌っておられました。さすが沖縄を代表する歌手の一人だけあり、あの沖縄民謡独特の発声から紡ぎ出される歌声はどこまでも清らかで美しく、また「歌うことは日々の祈り」とおっしゃるとおり、神々しくさえ感じました。
残念ながら曲名の紹介があまりなく、うちなー口は英語より難しいものでセットリストは書けませんでした。というか書く暇も無く手拍子、チャーシしてたんですけどね(^_^;)。分かった曲だけ下記に記しておきます。静かな曲、たとえば林賢さんのアコギ一本の伴奏で上原知子さんの独唱された「織りなす日々」、アンコールラスト曲の「黄金三星」なんか涙の出るほど美しい曲でした。
ジャズクラブに沖縄音楽ということでいつもより空いているようです。今日もありますので関西の方は是非どうぞ。
最後に先日他界された、照屋林賢さんのお父上にして沖縄音楽の重鎮であられた照屋林助さんのご冥福をお祈りします。
演奏曲目（一部）：
浦風（うらかじ）
ぼんぼんぼん
乾杯サビラ
ありがとう
織りなす日々
サバニ
ハタスガシー
黄金三星（くがにみちぶし）
