ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Dolon邸オフ@大阪 Part 1:Dolon Soundの印象

Dolon-1
 2月27日の日曜日、千葉への引越し間近を間近に控えられたAvalon友の会会長のDolonさんにお招きいただき、大阪最終形態のDolon Soundを聴かせて頂きました。

 思ったより早く着きすぎてしまったにもかかわらず、温かく迎えていただき、2Fリビングへ通していただくと、ありましたありました、Audio Basic別冊やStudio K’sのHPでおなじみのシステムが鎮座しています。もう一人のお客様であるtamielさんを待つ間、少し写真撮影などさせていただきました。

システム構成はTak Saekiさんの資料室に詳しいですが、簡単に記載します。

Turntable and Cartridge: :  Immedia Revolution, ZYX R-1000AIRY (ZYX Cryo)RPM

Phonoequolizer: Jeff Rowland Design Group(JRDG) Cadence

CD Transport:  Wadia 270
DDC: dCS Purcell(DSD変換)
DAC: dCS Delius

Pre-Amplifier:  JRDG Synergy (original ver., black)Synergy

Power Amplifiers: JRDG Model 12 (Monaural x 2)

Loudspeakers:  Avalon Acoustics Eidolon
Supertweeter: muRata ES-103
Subwoofers: SALogic D.Cube2 EX  x2

ケーブル類やトランスは殆どがNAOK氏製作品となっています。 SALogicのサブウーファーテクニクスの平面型のユニットのモデルです。カットオフは44Hzで、出力は比較的控え目にしておられます。またスーパーツイーターは並列でコンデンサーはかまさずにつないでおられます。

Dolon-2 さて、tamielさん到着後オフ会開始となりました。最初は一番前のソファに座らせていただいたのですが、この位置は自分にとってはSPに近すぎて居心地が悪かったため、tamielさんに代わっていただき、自分はその後ろの椅子に座らせていただきました。ここが個人的にはベストポジションでした。
 たくさんの方がDolon邸を訪問されておられますが、やはり人各々好きなポジションは違うとのことです。幸いtamielさんはソファの位置がお気に入りとのことでよかったです。その後約4時間に渡って様々な音楽を堪能させていただきました。
 
 Dolon Soundの印象を簡潔に述べよ、と言われたら

明晰かつ緻密な音場提示の上に音自体に独特の艶がのっている

ということになるか、と思います。
 もちろんDolonさんのシステム、そしてご本人の豊富な知識経験からして、私のシステムよりはるかに高水準であることは予想していましたし実際そのとおりでした。その上で事前にオフ記やSPの特色から自分なりに想像していたのは、

明晰でかつニュートラルなどちらかと言えば情緒を排した理系の音

と言うイメージでした。大筋では予想通りでした。ちゃんと情報を整理してどんなソースでも破綻なくSP間にきっちりとした音場が広がります。音数も凄く豊富です。敢えて言うと、その上でのことなのですが、中高ー高域の一つ一つの音に独特のがあり、ニュートラルからややスイートな方向へふれている、と思いました。
おそらくこれはJRDGの音作りの特色であろうと思います。Dolonさんは長年JRDGを使い続けられており、これが一つの基準となっておられるので、これをニュートラルとして考えておられるとのことでした。Thiel使いの方にもスイートと言われた事がある、とおっしゃっておられました。
 その他、CDソースでは女性ボーカルがやや自分には硬質に聴こえるところがありました。これはおそらくWadiaに載っているVRDSのメカとオーディオリプラス石英インシュレーターの影響があるのではないかと思いました。この推測にはアナログのボーカルにはその硬質さが全くなかったことが傍証になるかと思います。

 個人的に最も感銘を受けたのは、上にも既に述べましたが

どんなソースでも音場空間がきっちりと音で埋まる

と言う点です。Violin+PianoだけのDuo演奏からオーケストラ演奏に至るまで楽器数がどんなに異なってもSP間が濃密な音で満たされます。Eidolonの内振りを比較的浅くとっておられることもあり前後方向への広がりは敢えて求めておられないように推察したのですが、例えばAvalon DiamondをホログラムとすればDolon邸のEidolonの間に広がる音空間はプラズマTVで見るハイヴィジョンという趣がありました。
 これに比べると拙宅のシステムは、楽器数が少なくなると音場が空いてしまい多すぎると飽和してしまうという欠点が明らかです。だから知らず知らずのうちに中編成くらいのソースが多くなってしまうのだ、と言う事に気づかされました。
 以前、菅野先生がレコード演奏家訪問で、

部屋のエアボリュームを考えてSPを選ばねばならない

という趣旨のことを述べておられましたが、同じリビングオーディオでもまさにその点でDolonさんはしっかりとしたビジョンで部屋選びをされ、自分はアンバランスだったのだと思います。これをサブウーファーの導入だけで克服していけるのか、正直頭を抱えるような難問を突きつけられた気持ちですね。

 少し長くなってしまったので、個々のソースの感想は次回に持ち越したいと思います_(._.)_。