日本アカデミー賞作品賞に「半落ち」 - asahi.com : 文化芸能
ちょっと古いネタになりますが、18日に日本アカデミー賞が発表されました。「血と骨」以外は殆ど見てるので、まあなるほどと言う選択だったと思います。作品賞を獲った「半落ち」は大の寺尾聡ファンの家内と一緒に見ましたが、いい映画でしたね(またまた難病が出てくるところだけは辟易しましたが)。寺尾さんの主演男優賞で家内も大喜びです。それにしても寺尾さん、ますます亡き父上(宇野重吉)に似てきましたねえ。
どうにも納得できなかったのは、長澤まさみさんの助演女優賞。
世界の中心で、愛をさけぶ スタンダード・エディション 行定勲 東宝 2004-12-23 by G-Tools |
去年の邦画興行収入の拡大に貢献した話題のせかちゅー。題名がハーラン・エリスンのパクりだということ(これは実は編集者のサシガネだったそうです)と、
またまたまた白血病かよ!
という点が気に入らなくて全く見る気が無かったのですが、家内にせがまれてレンタルDVDを借りてきて見た映画でした。内容も正直言って自分には実につまらない映画でした。え、だから彼女の受賞が気に入らないのかって?いえいえ、違うんです、そうではなく
なぜ助演なんだろう
と言う点なのです。実は私があの映画で唯一感心したのは、長澤まさみの存在感だけでした。もしあの役の女優さんが「華」のない女優だったら、救いようの無いひどい映画になってたでしょう。
彼女が出てくるとどんな場面でもぱっと画面が明るくなるような印象があり、正直彼女一人であの映画は救われたように思います。そういう人こそが「主演」なんじゃないでしょうか?
私の認識では、助演というのはそういう華のある主役を引き立てる演技のうまい個性派のことを言うんじゃないかな?
おそらくそんなことはお構い無しに
1:格から見て柴咲コウが主演2:助演の方が賞が獲りやすそう
の二点でそちらへのノミネートとなったのでしょう。まあ、この受賞を機会に一段と大きな女優さんになって欲しいものですね。
またもう一点この映画で心に残ったのは、自分が一年間住んだ事のある香川県の情景の美しさでした。だから撮影賞も獲得したのは嬉しいですね。もう観光名所になってしまってるそうですが、また一度行きたいなあ。灸万のうどんも食べたいし^^;。
世界の中心で愛を叫んだけもの ハーラン・エリスン 浅倉 久志 伊藤 典夫 早川書房 1979-01 by G-Tools |
というわけで寺尾聡と長澤まさみの出ている「優しい時間」に我が家はハマっております。エンディングテーマとなっている平原綾香さんの「明日」もいい雰囲気をかもし出しています。アンドレ・ギャニオン作曲の静かなメロディを平原さんのボーカルとバックのストリングスで紡いでいくと確かに優しい時間が流れますね。