1・23の並びの日にMoto"The Lion" Sanoが銀髪になったタテガミをなびかせて神戸へやってきました。楽しくハッピーになれるコンサートを堪能してきました。
MOTOは沢田研二に楽曲を提供したと言うことで注目された頃からリアルタイムでずっと追いかけてました。特に「Visitors」「Cafe Bohemia」は大好きで今でもよく聴くアルバムです。とはいうものの90年代頃から少し離れていたことも事実でした。ところが最新作「The Sun」の評判がいいので、またまたにわかファンに舞い戻ってきたというわけです。
そしてこのツアーのタイトルもずばりTHE SUN TOUR'04-'05。セットリストでも分かりますが、第2部を全てこのアルバムからの曲で固めています。自信と矜持の程がうかがえますね。ツアーパンフによると、昔「退屈な大人にはなりたくない」と歌っていた彼は今回30台、40台のファンにもう一度「夢見る力を」との思いをこめて回っているそうです。
THE SUN (初回生産限定盤) 佐野元春 and The HOBO KING BAND 佐野元春 by G-Tools |
彼は歌は決してうまくありません。今日もよく音程を外していました^^;。デビュー当時楽譜が読めなかったという伝説もあります。でもそんなこと関係ありません。彼の詩人としての言霊の靱さ、ロックンローラーとしての熱いハート、そして何より音楽を愛する心が彼を偉大なアーチストならしめていると私は思いますし、今日のオーディエンスはみな等しくそのオーラを感じ取ったと思います。
THE SUN TOUR'04-'05/佐野元春 and The HOBO KING BAND
Jan. 23rd, 2005、神戸国際会館
佐野元春(Vo&G)The HOBO KING BANDの一人一人は有体の言葉で僕を励ましたりはしないけど、存在自体が常に僕をプッシュアップしてくれた(ツアーパンフより)
佐橋佳幸(g)
Dr.KyOn(Kb)
井上富雄(b)
古田たかし(Ds)
山本拓夫(Sax)
第一部
01:BACK TO THE STREET
カーテンが開くと場内はもう総立ちでダンスフロア状態。Motoは白のスーツ。ちょっと太ってきつそう。Dr.KyOnは最初はフロントでギターを持っています。ちょっと驚いたのはSaxが2004年は代役のBob Zungのはずが、オリジナルメンバーの山本さんが立っていたこと。バックは夜空に星をちりばめたようなライティング。
02:ソー・ヤング
Dr.KyOnはKbへ。
03:ハッピーマン
(MC)
04:ヤァ!ソウルボーイ
05:ぼくは大人になった
ここでギターを持ってチェアに腰掛けます。
06:また明日...
山本さんのFluteが印象的な曲。
07:風の手のひらの上
私の好きなバラードの一つ。ここで初めて佐橋さんのソロらしいソロが入ります。
09:99ブルース
ドラムスのイントロでもうわくわくしてきます。ヒップホップやラップ、更にはポール・ウェラー等の影響を受けたと言われている「Cafe Bohemia」からの私の大好きな一曲。速射砲のように飛び出す歌詞が熱気を帯びると会場は最高潮に。後半にDr.KyOnのKbでの強烈な打鍵のソロが入ります。
10:インディビジュアリスト
続いてこの名曲ですが、レゲエっぽいアレンジでイントロだけでは分かりませんでした。この曲で初めて井上さんのベースソロが入ります。
第2部
11:月夜を往け
赤のスーツに着替えたMoto。バックはThe Sunのジャケットと同じような巨大なレンガ風の壁。4つの窓から光がこぼれています。
12:最後の1ピース
(MC)
13:恵みの雨
(MC)
14:希望
15:地図のない旅
16:観覧車の夜
(MC)
17:君の魂大事な魂
この曲は2年前は「Sail On」として演奏されていたとのこと。
18:明日を生きよう
Saxソロが入って、それまで第2部ではずっと座っていたMotoがついに立ち上がって踊りだします。
19:DIG
Dr.KyOnがギターに持ち替えてのロックンロールナンバーで盛り上がります。彼が青、Motoが赤、佐橋さんが白でフロントラインはフランス国旗状態。
20:国のための準備
引き続いてトリプルギターで激しいロック演奏を展開、場内最高潮に。
21:太陽
前曲が終わってステージが暗転。佐橋さんのアコギのイントロに続いてMotoのボーカルが滑り込みます。ラスト近く、舞台後ろの巨大な壁が左右に分かれて開いていきます。そして太陽を思わせる強烈なライトが登っていき、そのあとバックは青空に。このとても感動的な演出とあいまって、Motoの「夢見る力をもっと」というメッセージがこの歌を今回のベストアクトの一つとして強く印象付けました。
Encore-1
22:バイ・バイ・ハンディ・ラブ
白の半袖シャツに着替えて登場。巨大なミラーボールが回転して場内はダンスフロア状態。
23:アンジェリーナ
やはり彼のキラー・チューン。彼がこの曲を両手でマイクを握りしめて歌い始めた時、確かに20数年前のデビュー当時の彼がそこにいました。
Encore-2
24:悲しきレイディオ
後半は彼の持ち歌からのキラーフレーズのメドレー。「ダウンタウン月に照らされたこの素晴らしい神戸の夜」で大きな拍手に会場が包まれます。最後はI Love You(Moto)-You Love Me(Audience)の大合唱。
25:Someday
メンバー紹介に続いてもう一曲。やはりこの曲でした。もうPAがクリッピングしそうな熱い興奮の中感動的なエンディングを迎えました。
僕から音楽を取ったら、もう僕ではない。生きていないのと同然だ。そこまで激しく想い込んでいないにしろ、多分僕のコンサートに集まってくれるみんなは音楽が好きだろうと思う。(中略)そんな彼女、彼等に演奏できることは本当に光栄な事だ。(ツアーパンフより)