ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

山本潤子コンサート@OBN

SONGS
 大阪ブルーノートがこの8月で長い歴史に幕を下ろす事になりました。ということでベタな話で申し訳無いのですが夫婦ともども溜まったポイントを消化しないといけません(苦笑。二人とも楽しめるアーチストを探したのですが、やはり最後を飾るのはこの人しかないだろうという結論に達し、山本潤子さんのコンサートに昨日行って参りました。一昨年同じブルーノートで感涙にむせんでからはや一年、彼女の美声にはいささかの衰えもなく、十二分に最後のOBNを楽しんでまいりました。

Date: June 15th. 2007, 1st Set
Place: Osaka Blue Note

山本潤子&てるてるBoys
山本潤子 (vo.,g.)
井川恭一 (g)
矢吹 卓 (kbd)
金武 功 (Perc)
関 雅夫 (b)

Setlist:
1: 山本潤子の(オープニング)テーマ
2: メモランダム (Hi-Fi Set)
3: 海を見ていた午後 (Hi-Fi Set)
4: CROSS ROAD (Mr.Children
5: 空と君の間に (中島みゆき
6: サンキュ. (Dreams Come True)
7: Missing (久保田利伸
8: It's Too Late (Carole King)
9: Desperado (Eagles)
10: スターライト・アゲイン (original from "Small Circle")
11: 歌を捧げて (オフ・コース)
12: Feeling (Hi-Fi Set)
13: 中央フリーウェイ (Yuming)
14: 卒業写真 (Hi-Fi Set)
EC
1: しあわせになるため (Hi-Fi Set)
2: 山本潤子の(クロージング)テーマ

 溜まったポイントで無料のドリンクチケットも山のように手に入ったので、食事とドリンクを楽しむ事しばし、定刻になり黒尽くめのテルテルボーイズがまず登場、そして黒のドレスにライトグリーンのカーディガンを羽織って潤子さんが登場されました。少し痩せられたかな、と思いましたが、張りのあるいつもの美声で歌い始められてホッとひと息。

 今回はカバーアルバム「SONGS」を発表されたばかりで、カバー曲中心の選曲となりました。自分の持ち歌とも言えるHi-Fi Setの歌も

 ハイファイセットのカバーです」

と紹介されてました。今のバンドが固まってきており、ハイファイセットはもう過去のグループなのだという強い意思を感じました。

 「SONGS」からは4~7の4曲を紹介されました。100万枚以上売れた曲を選択し、自分なりの解釈で歌うことで自分のファンの方の世代にも新しい歌を伝えたい、とおっしゃってました。ただ、

「自分ならこういう音には行かないなあと思った」
「楽譜が難しくてどういう歌い方をしているのか分からず、そういうところは子供に歌ってもらった」

という微笑ましいようなエピソードを語ってくださったとおり、他の十八番のカバー(9,10,11,13など)に比べるとやや違和感を感じたのも確かです。Missingなんかは本当に原曲をご存知ないのかもしれないなあ、と思いました。

 まあそれにしても、潤子さんが中島みゆきさんの歌をカバーする日が来るとはねえ(汗。潤子さんはユーミンの歌をずっと歌ってこられましたから、これは意外でした。正直なところ「空君」はその演歌的節回し、下品極まりない台詞で有名になったテレビドラマの主題歌ということがあり、個人的にはみゆきさんの歌の中でとりわけ苦手な歌の一つなのですが、潤子さんが歌うとちゃんとフォークソングになってましたね。毒気を抜かれたのが私には心地よかったですが、まあ賛否両論あるかもしれません。

 テルテルボーイズは前回は結成されたばかりで、やや硬さやぎこちなさも感じましたが、二年という歳月を経て格段にまとまりができており、素晴らしいサポートをしていました。今回は特にパーカッションの金武さんのシンバルワークが印象に残りました。かしまし娘にヒントを得た(^_^;)というオープニング&クロージングテーマも楽しめましたね。

 潤子さんは常々ライブ活動を自分のキャリアの中心に据えて考えているとおっしゃっています。そして、これは断言できますが、彼女の声は生で聴くことにより深い感動を味わえます。だからブルーノートビルボードに変わってもまた呼んでいただきたいですね。なお9月にはシアタードラマシティでコンサートをされるそうですので興味ある方は是非どうぞ。