ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

プリウス試乗記


 久々に車の話題です。久しぶりに試乗に出かけてきました。私がスポーツカー以外の日本車で唯一興味のある車、プリウスです。

 今乗っているのは以前記事にしたBMW525iなのですが、早くも先日9年目の車検を終えま去年一度エンジン系の深刻なトラブルも経験しましたし、ガソリン代を含めた維持費も馬鹿にならなくなって来ました。そろそろ買い替えかな、と思うのですが新しい5シリーズは大きくなりすぎてペケ、3シリーズもフロントのデザインがきつくなりすぎていまひとつ気に入りません。まあ、ドライビングフィールを重要視するとBMWしかないのでしょうけれど、一度他の車も見るべきかと思って本日試乗に出かけてきたわけです。

 何と言ってもプリウスの売りは時代に先駆けて環境性能を追求したハイブリッドエンジンの量産化に成功した事ですね。 BMWも水素エンジンを研究しているようですがいまだに実用化にこぎつけるところまでいってません。 その先駆性に感銘を受けて初代の時も実は検討した事があるのですが、やはり走りがもたもたしてる感じがまだ強かったですし、 トヨタ独特のふわふわした乗り心地が気持ち悪かった事、後席の居住性の低さもあいまって購入意欲がそがれてしまっていました。

 しかし、さすが「カイゼン」のトヨタ、 2代目になって今述べたような弱点を見事にしらみつぶし的に消してきましたね。 今回試乗してみてプリウス全世界に展開していく意気込みのようなものを強く感じました。
 エンジン性能は自分の普段の足である316tiと遜色ないですし、 それで神戸市北区でレギュラーガソリンで20km/lはいくらしいですから大したものです。
  足回りも結構ハード志向になりました。レクサス等の海外展開で大分勉強したんですかね。まあ、 試乗したのがその方向に振った車種であることもあるんでしょうけれど。
 シートもBMWに比べればまだ柔らかいですけど、以前のようなフワフワ船酔いシートではなくなっています。 これくらいなら妥協できるレベルかな。 後席もフォルムの改善と大分シートを落とし込んでいるのとで176cmの自分が座ってもまだわずかに隙間があります。 後ろにバッテリーを積んだ上によくもまあこれだけカイゼンできるもんだなあ、と妙に感心してしまいました。

 あえて気になった点をあげると、運転席からボンネットが殆ど見えない事、後方視界が悪い事、 売りにしているはずのインテリジェント・パーキング・ アシストがそれほど使い物にならない代物であること、 このような先進的車であるのにサイドエアバッグがオプションであること、など。
 また、燃費に関しては決してハイブリッドだけで解決しているのではなく、 かなり個性的な空力ボディやタイヤなどで稼いでいることもちょっとせこい(^_^;)かな。

 徳大寺有恒先生が「間違いだらけの車選び」において選考基準に 「開発コンセプト」を導入した時代にはそんなもの車購入になんの役に立つ? と言う冷笑が浴びせかけられたものでした。斬新的なコンセプトを以てプリウスが登場した事により、

 

ようやく時代が徳大寺先生に追いついた

と感慨を覚えたものでしたが、今回の試乗でプリウスも2代目を迎えて、 「コンセプト優先でやせ我慢して乗る車」から見事に脱却した印象を強く受けました。

 BMWに比してドライビングプレジャーという面ではまだまだはるかに及ばないとは思いますが、それ以外では金銭面を含めはるかに魅力的ですね。当分悩む日が続きそうです。