ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

女性ボーカル2題

 しばらくマーラー漬けだったので未聴CDが溜まっていたのですが、ぼちぼち開封してます。秋の夜長には女性ボーカルをということで、まずは下記の二枚聴いてみました。

サーフィシング
サーフィシング

サーフィシング / サラ・マクラクラン

1. ビルディング・ア・ミステリー
2. アイ・ラヴ・ユー
3. スウィート・サレンダー
4. エディア
5. ドゥ・ホワット・ユー・ハフ・トゥ・ドゥ
6. ウィットネス
7. エンジェル
8. ブラック&ホワイト
9. フル・オブ・グレイス
10. ラスト・ダンス
11. スウィート・サレンダー(ジャズ・ヴァージョン)
12. プレイヤー・オブ・セント・フランシス(トラディショナル)

 UENOさんがオフ会に来られた時に聴かせていただいたアルバムです。バラードが得意の女性シンガーとお見受けしましたが、結構詩は深いものがありますね。鬼ちゃんが手本にしていたジュエルにも負けないくらいのインパクトのある曲も書いてます。
 ジャケットのデザインも凝っていて、一曲事に一枚の絵があてがわれているのですが、それを見ながら聴くのも一興でした。これも彼女の発案ならかなり芸術面にもかなり造詣が深いのでしょう。

 バックの演奏はシンプルですが冒頭曲のアコギとファズをかけたエレキギターの絡み合いなんかはゾクッとするものがあります。ただ、ボーカルにもイフェクトかけすぎかなあ、と言うきらいはありますね。
 UENOさんに聴かせていただいたがこのアルバムの白眉だと思うのですが、これはいたってシンプルなアレンジでボーカルの魅力を際立たせていて良いですね。一方で2なんかとても素晴らしいバラードなのに、イフェクトのかけ過ぎで曲全体がぼやけてしまっている印象を受けました。7のようにシンプルにやればもっといいんじゃないかと思うのですが、まあ拙宅の残響の多さが災いしてるのかもしれません、例えばしゅうへいさんのお部屋で明かりを落として聴いたら危ない世界へ引き込まれるかも^^;、という気はしました。他には5が詩もメロも一風変わっていて妙に惹かれてしまいました。

 曲とは関係ありませんが、7の「エンジェル」と言う曲、メグ・ライアンの代表作の一つ「シティ・オブ・エンジェル」のサントラに入ってますね。メグファンなので映画は見たのですが、そういえばこの曲も聴いた事があるような?←いい加減(^^ゞ
シティ・オブ・エンジェル
シティ・オブ・エンジェル

ザ・ウィナー オッター・シングス・アバ
ザ・ウィナー オッター・シングス・アバ

Otter
ザ・ウィナー オッター・シングス・アバ / アンネ・ソフィー・フォン・オッター

1. ザ・デイ・ビフォア・ユー・ケイム
2. アイ・レット・ザ・ミュージック・スピーク
3. ホエン・オール・イズ・セッド・アンド・ダン
4. アイ・ウォーク・ウィズ・ユー、ママ
5. ザ・ウィナー
6. バタフライ・ウィングス
7. ヘヴン・ヘルプ・マイ・ハート(ミュージカル《チェス》から)
8. ユーサ・クヴェッラル・オム・ヴォーレン(ミュージカル《クリスティーナ》から)
9. アイ・アム・ジャスト・ア・ガール
10. ウート・モート・エット・ハーヴ(ミュージカル《クリスティーナ》から)
11. アフター・ザ・レイン
12. マネー、マネー、マネー
13. サンキュー・フォー・ザ・ミュージック

エルヴィス・コステロと組んだアルバム「フォー・ザ・スターズ」でクラシックファン以外にも大きくファン層を広げたオッターですが、今回は自国のスーパースターだったABBAベニー・アンダーソンの曲を取り上げました。題名はオッター・シングス・アバとなっていますが、有名なのは最後の二曲くらいで、アバ解散後のミュージカル曲も含まれており、正確には「ベニー・アンダーソン作品集」と言うべきでしょう。それじゃ売れないよ、と言うのが日本側スタッフの本音だと思いますが、あの華やかなりし頃のアバの雰囲気を求めて買うとがっかりするかもしれませんのでご注意を。

 オッターはこのアルバムでもまた丁寧に歌いこんでいます。選曲もアバファンには渋いなあと思わせるものですし、コステロとのアルバムでは殆ど聴かせなかったベルカント風の歌唱も披露していますし、聴き所は随所にあります。
 でもやはり、一人の作品でアルバムを統一した為か、一本調子なのは否めないですね。そういう意味では、コステロと組んだ「フォー・ザ・スターズ」はヴァラエティに富んでいてよかったなあと思います。実はベニーの曲もそこに一曲入ってるんです。「ライク・ア・エンジェル・パッシング・スルー・マイ・ルーム」というなかなかの佳曲で、やっぱりエルヴィス・コステロのセンスの良さ、選曲の見事さには脱帽するしかないです。

 どれくらい売れるのかは判りませんが、そうそう柳の下にどぜうは二匹はいないよ、と言ったところでしょうか。