ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

ステレオサウンド156号

 なかなか本屋へ行く暇がなく、昨日やっと今季号のステレオサウンドを買ってきました。今季号の特集も前季号に引き続いて「試聴&測定で探る現代スピーカーの魅力 II」でした。今季号ではハイエンドメーカーのフラグシップと言える機種が目白押しで、石井紳一郎先生の詳細な解説により各社の目指す音の特徴がくっきりと浮かび上がっていたと思います。

 興味深かったのは私が理想のニュートラルな音と思っていたWilson Audio のSystem7が決して平坦な周波数カーブではなく、可聴帯域より高域側ですとんと落ちていることでした。またその帯域での二次歪みも大きいですね。後のほうにデヴィッド・ウィルソン氏自身の考えが載っていますが、そのへんの事は承知の上で音つくりをしておられるようです。彼の主張によると、オーディオバンド内の特性が大事である、また倍音成分を綺麗に出すことが重要であるとの事です。SACDにしてもオーディオバンド内の要素が重要であると考えておられます。
 ただ、可聴帯域を越えた帯域にも倍音成分は含まれているはずで、私もCub2にスーパーツイーターをつけていますが、7にもつける人が多いのはこの辺の補整をかけているのかもしれないですね。あと、やっぱり7ではタイムアライメントがどれほど優れているのか知りたかったですね。石井先生によるとタイムアライメントの計測は大変難しく標準となる計測方法がまだないそうです。聴感では一番優れていても不思議はないと思うんですが残念です。

 レコード演奏家訪問には懐かしい名前がありました。川崎和男氏です。昔マックパワーに「マックの伝道師(Evangelist)」として健筆を振るっておられましたね、確か。私はエヴァンジェリストという単語の意味をこれで覚えました。菅野先生とこれほど深い親交がおありとは知りませんでした。さすが、インダストリアルデザインの大家だけあってB&Oを見事に部屋に溶け込ませています。JBLとは違和感ありまくりですが。本当に菅野先生がおっしゃるように同じ音色でなっているんだろうか?

 毎回ディスク・レビューを見て2,3枚は食指を動かすのですが、今季号ではまずこれ。
パール/レガシー・エディション
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