ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

スネークマン・ショー→五輪真弓

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 先日キングあおぽんさんのブログでスネークマン・ショーが紹介されていました。私はLPで持っているのですが、家族の前ではとても聴けない代物なので、長いことお蔵入りのままでした。そこで、先日一人になる時間を見計らってこっそり(^_^;)聴きました。

スネークマンショー
スネークマンショー

 いやあ、懐かしい。スネークマンという名前自体が、桑原茂一さんが好きだったウルフマン・ジャックをパロったものだったと思いますが、やたら能天気だったウルフマンと違い、蛇を名乗るだけあって毒が一杯!
 時代も感じます。ポール・マッカートニーウィングスとして始めて来日して、麻薬所持でつかまって留置場で歌って帰ったというあの事件の頃だったんですね。それをパロった

はい、菊地です。

には久しぶりに腹を抱えました(^O^)。伊武雅刀演じる「ポール・マッカートニー特別捜査係長」菊地が居丈高にポールを取り調べつつ「ここにサインしろ」と迫ります。弱虫ポール(^_^;)は「イエ~ス」と消え入りそうな声で答えつつせっせとサイン。実は調書にサインさせているのではなく、方々からかかってくる依頼電話に応えて色紙にサインさせてるわけ。書いてしまうとなーんだ、というネタですが、スネークマン・ショーにかかると抱腹絶倒になってしまうんですよ、これが。東芝EMIからよくクレームが来なかったもんです。

 さて、キングあおぽんさんも書いておられるとおり、YMOやシーナ&ロケッツ、サンディ、クラウス・ノーミ、更にはDr.Kesseler(またの名をトノバン)等々の豪華ゲストが参加してます。こうなると、まだプログレ家系図のつながり探し病がぶり返してきて(^_^;)。MAO.Kさんなら、まずは美女系のサンディか!?
 で、私はコアなところで、大村憲司の名をハケーン(^^♪なんとYMOの曲でギターを弾いてます。といっても聴いてもよく判りませんが(わざわざモノラルで音をぐちゃぐちゃに詰め込んでるし(>_<))
 当たり前のところへ継いでも面白くないので、って一人で受け狙いしても仕方ないんだけど、ふと思い出したのが五輪真弓さんの「冬ざれた街」(冒頭写真)

冬ざれた街
冬ざれた街

 デビュー間もない頃のライブですが、とにかく面子がスゴい。
五輪真弓(Vo, ac g & p)
石川鷹彦(ac g)
深町 純(p, Fender Rhodes, mellotron)
村岡 健(ss)
大村憲司(el g)
高水健司(el b)
村上Ponta秀一(ds)
 時は1973年12月、場所は渋谷ジャンジャン。デビュー間もないSSWに良くぞこれだけのバックがついたもの。ところが、久しぶりに聴いてみて感じるのはひたすら彼女の歌唱力とソングライティングの能力の凄さ。さすが当時天才少女と騒がれていただけのことはあるなあ、と再認識しました。
 ジョニ・ミッチェルが傑作ライブ「シャドウズ・アンド・ライト」においてジャコパスやメセニーを後ろに従えて完全に彼女の音楽世界を展開したような雰囲気が既にこの頃の五輪真弓にも見られます。抜群の歌唱力で一曲目の「あなたを追いかけてPart2」でいきなり彼女の世界に引き込んでいきます。キャロル・キングロバータ・フラックのカバーに混じって演奏される彼女のオリジナル曲が全く遜色ないというのも凄いですね。さすがキャロル・キングを驚かせただけのことはあります。MCがまだ初々しいのが唯一まだ新人っぽいところ。
 このアルバム、それに加えて録音が素晴らしいのにびっくり。ボーカルは立ってるし、バックの楽器一つ一つもクリア。Pontaさんのバスドラもしっかり低音まで入ってるし、73年という古さを微塵も感じさせません。
 
 それにしてもこうして30年の時を隔てて聴いてみても、デビュー曲「少女」は傑作ですね。後年は歌がうますぎるせいか、演歌っぽくなっていったのは残念でした。また容姿のことばかり揶揄されるのも気の毒でした。というわけで

天才少女五輪真弓

を堪能するのにはこのアルバムが一番だと思います。

 おっと、忘れてました、故大村憲司さんも、時代を感じさせるフレーズもありますが、随所でいいソロを展開しています。赤い鳥時代からの付き合いであるPontaさんが後ろで叩いてますから伸び伸びと弾いておられます。本当に惜しい人を亡くしました。