ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

中島みゆきLAライブ

 中島みゆきさんのLAライブがやっと届きました。DejavuのBBSで、常連であるオスカルさん(ステレオサウンドでもおなじみのオーディオ評論家楢大樹さん)も高音質盤として紹介されておられましたが、今回はSACD2ch,MultiCh,CDのハイブリッド盤となっています。

中島みゆきライヴ! Live at Sony Pictures Studios in L.A.
中島みゆき 瀬尾一三
ヤマハミュージックコミュニケーションズ  2005-03-23


by G-Tools

 上述のBBSでもちょっと話題になっていましたが、ライブといっても観客を入れての録音ではなく、同時演奏での一発録りであること、BSで放送することを前提として演奏しているということで「ライブ」と銘打たれているようです。
 当然ながらバックの演奏メンバーはLA録音のいまのきもちとほぼ同じです。といっても前回あまり気にしてなかったのですが^^;、よく見るとCello&ContractorにSuzie Katayamaの名前が。この方はジェニファー・ウォーンズのアルバムでもよく活躍されていますね。
 
 さて、前振りが長引きましたが肝心の音の方は、確かに日本のスタジオ録音とは違う演奏会場の雰囲気というのがよくとらえられていると思います。オスカルさんの言葉を借りれば「鮮度と密度が違う」というところです。瀬尾さんの渾身のアレンジの賜物かも知れませんが。
 ちょっと気になったのが、CDとSACDの音質の差。まずCDから聴き始めたのですが、一聴してなんだこのぎすぎすした音は?とビックリしてしまいました。SACDに変えると、自然できついところのない広がりのある音が得られてホッとしました。
 でも実を言うと拙宅のプレーヤーDP-85はCDでもそれほどきつい音にならないところを気に入って選んだ機種なんですけどね。逆にSACDの方も最終的に信号をMDS変換して出すため、音質が似すぎてしまって区別がつかないという不満の声もあります。そのような機種で聴いてこれだけ差が出てしまうということは、CD層だけ聴かれる方も多く存在するでしょうからちょっと問題じゃないでしょうかね。今季号のステサンで、ハイブリッド盤のCD層の音質はCD単層のものに比べて悪いのではないかという指摘がありましたが、レイヤーが奥だとこうなってしまうんでしょうか?

 みゆきさんの声の調子は良好だと思います。一発録りにしては大して歌詞も間違えてないし^^;。
 ただ、2月のライブレポートにもちょっと書いたのですが、年々演歌っぽいこぶしのまわし方が強くなってるような気がします。
 正直言ってバックの演奏から少し浮いてます。「いまのきもち」ではそんなに感じなかったんだけど、やっぱり一発録りは怖い?「土用波」「夜行」等、選曲の影響もあるのでしょうけれど、折角LAに来て腕の良いメンバーとやってるんだからある程度歌唱法もそれにあわせて順応させるべきなんじゃないのかなあ。出来ない人じゃないんだし。

 それと、ライブで確認したので間違いないと思いますが、おそらく弾いてないサイレントギターをジャケに載せまくるのはいかがなものかと。

 残念ながらマルチは拙宅では聞けないので未試聴です。かわはらさんのレポートを楽しみにするとしましょう。