ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

帰省/今井町

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 私の実家のある奈良県橿原市今井町は、戦国時代天文年間(1532-1555)に一向宗本願寺坊主今井兵部卿豊寿により寺内町を建設されたことに発し、江戸時代は南大和一の商業都市として栄えました。そして現在もその頃の町並みがまだ整然と残っているという、まるでタイムスリップしたような町なのです。

 もともと一向宗の城塞都市として建設され、江戸時代は特権的自治が認められたため、東西600m、南北310mの町の周囲には環濠が張り巡らされ、一方町内の道は恐ろしく狭く、わざと見通しが利かないように複雑に屈折させてあります。言ってみれば

町民の作った城下町

 車社会の現在にあっては非常に住みにくいのですが、町自体が歴史的遺産のようなものなので、町並み保存の努力が続いております。

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 一向宗門徒によって開かれた御坊、称念寺寺内町というくらいですから、今井町自体がこの寺の境内に発達したわけです。明治天皇明治10年(1877)畝傍御陵御幸の為滞在された折りも折りに、なんと

西南の役が勃発した!

という第一報を御聞きになったというから古~い!。

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 町の西口を固める今西家。手前は環濠になっています。

 代々惣年寄を務めた家柄でこの建物は八ッ棟造りといわれ慶安3年(1650)の建築。民家というよりは城郭の趣があります。実際自治権を委ねられていた家柄ですから、中には牢屋まであります。

 

 町中には他にも色々と面白い物がありますのでライナスさんを真似て色々撮ってきました。またの機会に紹介します。