ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

BDR The Sourceでチェックメイト!か?

 先日のBDRのボードで遊ぶという記事で、パワーアンプAccuphase P-7000)用に買ったBDR The Shelfで遊んでいたところプリ(Accuphase C-290V)の下に敷いたら、あまりに素晴らしくて外せなくなってしまったという経緯を書きました。

 と言うことは、パワーの下はMDF2枚重ねの下にHIROのインシュ3点受けのまま。これはもう替えるしかないと決断し、またまたルーツサウンドさんに頼んで仕入れてもらいました。今度はこれ。 

The Shelf For The Source 1917

the_source

 先日のThe Shelfの2倍の厚さがあります。写真で上に乗っているThe PitsがThe Shelfと同じ厚さですから、どれくらい分厚いかお分かりになると思います。BDRの添付解説書によると

回転系のソースや20 poundsを超える重量級コンポーネントにはこちらがいい

と書いてあります。20ポンドといえば約9kg、アキュの製品なんか全部これにしなくちゃね^^;。冗談はともかくさすがにP-7000は重い(49.5kg)のでこちらの方が良いだろうと。それに加えて先日の1915のサイズでは横幅がきちきちなのが分かっていたのでもう少し大きいのが必要でした。幸いThe Sourceの方は既製品で1917(19x17インチ)があるので助かりました。持ってみると結構重いです。11.6kgあります。

 さて、「折角のおもちゃ遊ばない手は無い」ということで先ずはターンテーブルの下へ---

(ご、ご主人様は学習能力というものが無いんでちぃか、トホホ)

the_sourceturntable.jpg

 さすがに前回The Shelfで免疫が出来ていたのでそれほど驚きませんでしたが、もしこれが初めてだったら腰を抜かすほど驚いていたでしょうね。前回の変化に加え、音に明確な芯が出来て一つ一つの音が実体を持ったという感じです。それにつれて音場に深みが少し増した感じです。

 例えば元祖ゲートエコー「ピーター・ガブリエルIII」の一曲目「Intruder」の冒頭のドラムスの音も、パシャーン・パシャという最初の音の深みが増したものでゲートエコーで処理をした音の止め方が際立ちます。

 もちろん生音のほうの深みもなかなか。例えばヴォーカルだとシェフィールド・ラボのダイレクト・カッティングで聴くアマンダ・マックブルームの「The Rose」もよくなりました。この歌はppから始まってだんだん盛り上げていくので結構D-レンジが広く難しかったのですが前半の弱音部も陰影がはっきりして聞き取りやすくなりました。楽器にしてもポール・チェンバースベース・オン・トップの一曲目「Yesterdays」のアルコ弾きもしっとりとしていながら強靱です。また通常のフィンガリングでの胴鳴りで想像できるベースの大きさが原寸大に近くなってきました。JBL恐るるに足らず(嘘嘘。

 さて後ろ髪を引かれる思いで(またかよ!)外していよいよ今度こそはP-7000の下へ。先ずは電源を全て切ってコード類をすべて外し本体を座布団の上に移動。さすがに二人がかりでないと無理。そして永らくのお役目ご苦労さんということでMDFとHIROのインシュは御引き取りを願いました。床を掃除して先ずはThe Pits & Pyramid Cone(冒頭の写真参照、なお付属ネジでガッチリ止めてあります。)を3セット用意。ボードを床から浮かせるためなのでConeだけでもいいのでしょうが、なにせ

アンプとボードを合わせて60kg以上ある!

ので床のほうが心配、ということでThe Pitをつけました。このパワーアンプは前に電解コンデンサーが二つ、ほぼ中央に巨大トランスがあるという構成なので前二点後一点で受けることにします。そしてその上にいよいよThe Sourceを置きました。水準器で水平を確認しその上にそーっとP-7000を戻します。うまく収まるように場所を微調整したところ大きさも丁度でした。

the_sourcepw3the_sourcepw1

そしてリファレンスの「Fourplay」などを聴きながら下の3点受けの位置を微調整していきます。ともすれば50Hzあたりの低音が膨らみすぎて耳が痛くなってきます。このブーミーさは以前にも経験があるのですが、

翌日耳鳴必至。

 そこで長時間聴いても大丈夫なように、ネイザン・イースのエレベがタイトに締まりながらちゃんと出るべき音量は出ているというところを探っていきました。その結果上の写真左正面像のように、前列はP-7000の足から僅かに外側にオフセットしたあたりがちょうどいいようでした。後ろは正中でP-7000の足の気持ち後ろあたりです。なお、プリのときと同じように4点受けもチャレンジしてみましたが、残念ながら効果なく、早々に3点に戻しました。

 この状態でここ何日間かいろいろなソースを聴いております。プリの時ほどの激変ぶりはありませんでしたが、概ねのソースで苦節4年(言い過ぎ^^;)ほぼ頂点に達したかなと言う印象。リヴィングルームで、と言うエクスキュースはつけた上でですが、取り敢えずアキュフェーズの機器を中心とした教科書的セッティングで出来る事は大体終ったかな、という感じ。

 少し口はばったいですが、

どのCDソースからも出すべき情報は引き出して、清潔な空間に形成した音場の中に立体的に定位させている

と感じます。スタジオミキシング系で一番難しいと思っていたダニエル・ラノアの「Shine」の一曲目「I Love You」もアンビエントぽいSEの一つ一つの処理が手に取るように分かりますし、その中から立ち上がるラノアとエミールーのヴォーカルもリアル。モニターを聴きながらブースで歌っているのを見ているという感じ。一方原音系で一番難しいと思っていたグリモーの「Credo」の表題曲も、音場の深みがまだ今一つかもしれませんが、複雑な不協和音からなる楽器や合唱の各音の分離は出来たように思いました。フィルさんが言われていた難しさがやっと分かったというところですね。

 もちろんソースからの情報を引き出してくると言うのはオーディオファイルにとっては基本中の基本なわけで,言ってみればこれがスタート地点。今の音にしてもBDR特有の音場や音色で気になるところもありますし、ソースによっては出すぎている部分を引っ込めたいというところもあります。「使いこなし」と言う言葉はここから先の領域を言うのでしょう。とりあえずそのレベルまでやっとたどり着いたと言う意味で

チェックメイト

かな?そうそうアナログ用のボードを---

(ご、ご主人様、もうへそくりは底をついていますですちぃよ、全く学習能力と言うものが---以下略)