ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

オーディオの基本に戻ってみる

 先日からセッティング地獄にハマっているのはチョコチョコ書いておりましたがやっと出口が見えかけてきました。以前の写真をご存知の方は何か変化にお気づきでしょうか。

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 先日低音が随分出るようになったと書いたのですが、それにつれてパルシブな音やディストーションのかかった音、大編成のロックなどは音が少し重たく濁る様に感じていました。それに加えて左スピーカーのスイートスポットが決まらずボーカルの口元の焦点がやや左側に向けて流れるように思われるところ。音場型のCub2の真骨頂発揮のためには何とかセッティングで解決したいところでした。

 日曜日の朝、息子の学園祭までの約2時間。限られた時間なので左SPのみをあちこちに動かして角度を振ったりしながらHotei流のスイートスポット探しをしてみるのですがなかなか定まりません。SPの前でここだと思ってもリスニングポイントに戻ると全然だめだったり、Instrumentsで決まったと思ったらボーカルの口が大きくなったり。時間は迫ってくるし半ば諦めて元の位置にSPを戻そうかとしかけて、ふと気が付きました。WireworldのSPケーブルが重いことに(^_^;)。実は右側は電源ケーブルもあることからADKのウッドブロックを2箇所で使っているのですが、左は1箇所のみで使っていたのです。ブロックは4個1セットであと1個はCDPの電源ケーブルを浮かせるのに使っていました。これを、ものは試しと左SPケーブルをもう1点で支えるべく移動してきました。すると、

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 もう信じられないくらい音が激変してしまいました。低音は出てるのに音が凄く軽快になりぽんぽん弾む感じで音場もさ~と広がった印象があります。大リーグ養成ギプスをはずしたような感じとでも申しましょうか(古い)。色々なジャンルの聴きなれたフレーズだけをかけてみましたがどれもピラミッド型バランスの低音に支えられた深みと弾むような軽さが両立しているようです。これは新たなブレークスルー(三浦氏風)か!と心臓がバクバクしてしまいました。

 ケーブルにかかるストレスが音を重くすることは以前Hoteiさんから実地で教えてもらって判っていたはずなのに。基本は大事ですね、何事も。これでスイートスポット探しも大変楽になりAnne Sophy von Otterの口元がきゅっと締まりました。冒頭の写真の位置で止めてその日は出かけました。そして昨日、今日といろいろ聴いていますが概ねよい印象が続いています。例えば

STREET WALKING WOMAN
Fried Pride
一曲目"Street Waiking Woman"のシーラEのパーカッションが自由自在に飛び回る感じ、こんな凄い演奏だったのかと再認識。またギターの胴鳴りも鮮明かつ深く聞こえて来ます。

シャイン
ダニエル・ラノワ
一曲目"I Love You"の冒頭、イフェクターのかかった凄みのある低音の深淵から立ち上がってくるドラムの音、呟くように始まるラノアのボーカルに寄り添うようにかぶさってくるエミールー・ハリスのバッキングの"I love you"という囁き、すべてが深くて「哲学的」とさえ形容されたSSのreviewerが聴いておられた音がやっとわかったような気がします。

ルーラル・リニューアル
クルセイダーズ
一曲目の表題曲、どうもベースとドラムがもたもたするなあと思っていたのですが、足枷を外されたようにグルーブしてクラプトンのギターと絶妙に絡みます。

Cafe Bohemia
佐野元春
これはアナログですが、いつも”99ブルース”をチェック曲にしています。冒頭のパーカッションが深く沈む所は沈み、軽やかに響くところは響く感じになり、途中のベースとギターのからみも以前と比べると明瞭に聴き取れます。

 あとは残響の処理と中低域をよりピラミッドバランスに持っていくための方策。そこまで行ってやっとスタート地点といえるのかなという気がしています。