ゆうけいの月夜のラプソディ

ゆうけいの月夜のラプソディ移植版

Midnight MATINEE / Amanda McBroom

Midnight Matinee
1. Crimes of the Heart
2. Fool for Love
3. Ghost in This House
4. Baby
5. I Can Let Go Now
6. Not Like Me
7. Ojos Brujos
8. Evolution
9. Best Friend
10. Make Me a Kite
11. Sweet Dreams
12. Here and Now

 ちょっと古いアルバムになって恐縮ですが、先日大阪ハイエンドオーディオショウでこのアルバムのアナログ盤(Analogue Productions APP033)を半分ジャケ買い、半分信用買いで購入しました。帰宅して聴いてみてびっくり、久々の大当たり~。

 アマンダ・マクブルームは一般にはグラミー賞をとった「The Rose」の作者として、オーディオファイルにはシェフィールド・ラボのリンカーン・マヨルガとのアルバムで有名なシンガーです。といってもそのずば抜けた歌唱力の割には無名で主に西海岸あたりのステージで歌っておられるようです。ハリウッド、ラスヴェガスあたりにはこんなシンガーが星の数ほどいるんですよね、彼我の差は相も変わらず果てしもなく遠い、と痛感させられます。

 一聴しておおっ、とその音質の良さに驚きました。拙宅のSPがAvalon ISISに替わったようだ(^^ゞ(嘘嘘。と言うのは大げさにしても、全体として押し付けがましさのない美音で定位もさりげなくしっかりと決まっています。アマンダのボーカルの美しさも的確に捉えられており、前への押し出し感も良好。さらにはギターの質感、低音域のクリアネスと量感の両立等、文句なしの素晴らしさ。過去色々と「高音質盤」なるLPを買ってまいりましたが、これ見よがしでない真の高音質盤と言う印象を持ちました。

 アマンダのボーカルはどの曲でも楽しめますが、彼女の代表作「Amanda」を髣髴とさせる「Make Me A Kite」が素晴らしい出来で、ベスト・トラックかと思います。個人的にはアリソン・クラウスで聴き慣れた「Ghost In This House」が良かったです。

「私は手紙も取りに行かない。私は電話にも出ない。私はドアのノックにも答えない。(中略)
かつて燃え上がった二つの心は燃え尽きて私の身も心も奪い去ってしまった。私はこの家の幽霊、この家の壁に映る影に過ぎない。」

と歌う痛切なトーチ・ソングです。てっきりアリソンの持ち歌だとばかり思っていましたが、おそらくカントリー系のスタンダードなんでしょね。
 アリソン
アマンダ、甲乙つけがたいですが、敢えて言うとアリソンの声が心に染み入ってくるような柔らかさを有しているのに対し、アマンダの方はやや硬質で心が共鳴して震えるような感覚ですね。その振動を増幅するPaul Viapianoという方のギター演奏も素晴らしい。

 冒頭リンクはCDで申し訳ない事に未聴です。もし購入された方がおられれば音質等教えていただければ幸いです。アナログ盤は絶対にお勧めです、保証します!(^^)!